韓国人含む人質救出、仏世論「無謀な観光客のせいで軍人の命が犠牲に」

アフリカ西部ブルキナファソで韓国人1人含む人質4人救出
仏特殊部隊の兵士2人、救出作戦中に銃弾浴び死亡

 アフリカ西部のブルキナファソで武装勢力に拉致されていた韓国人1人を含む人質4人がフランス軍に救出され、この過程でフランス軍の兵士2人が犠牲になったことをめぐり、フランスでは政府の警告を無視して危険地域に入った人質に対する非難の世論が沸き起こっている。

 ブルキナファソで人質になっていた4人のうち韓国人女性1人とフランス人2人は11日午後6時(現地時間)、フランス・パリに到着した。マクロン仏大統領が3人を空港で出迎えたが、大統領の表情は暗く、3人の無事の帰還を歓迎する人々もいなかった。

 理由は、人質救出作戦に投入されたフランスの最精鋭特殊部隊「ユベル」の隊員2人が作戦中に命を落としたからだ。隊員2人は武装勢力に自分たちの位置を感知されると、人質の安全を考えて発砲せずに武装勢力に向かって走った。その途中で至近距離から銃弾を浴びて死亡した。

 フランスでは人質となった旅行者らに対し、政府の「旅行警報」を無視して危険地域に入ったせいで何の罪もない軍人2人が犠牲になったとして、冷たい視線が注がれている。フランス人2人が拉致されたベナン北部のパンジャリ国立公園と、隣接するブルキナファソ南西部は、テロ集団の活動地域だとしてフランス政府が撤退勧告を出していた。

 ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)では、救出されたフランス人2人に対し「法で処罰すべき」「無謀な観光客のせいで軍人たちの命が犠牲になった」など非難の書き込みが相次いでいる。

 マクロン大統領も同日、歓迎式の後「国家の義務は国民がどこにいても安全を保障すること」としながらも「2人の軍人が命を失った。政府の旅行関連の勧告は必ず守るべき」と強調した。

イ・ギョンミン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい