2年ほど前、9歳の男の子の里親をしていたことがあります。
その子を迎えるにあたり、夫と私は家族のモットー(ルール)を決めました。
それは、「傷つけない。一緒にいる。楽しむ」。
里親になるためのトレーニングで聞いた、トラウマを持つ子どもを育てるときによく使われる決まり文句です。
家族のモットーを持つ、特別なメリットは?
このモットーは、驚くほど多くの場面で役立ちました。他人も自分も傷つけない。身体はもちろん、心も含めて。
人混みの中では身を寄せ合い、かつ、お互いを尊重する。楽しむべきなのに楽しめていないときは、事態が好転する方法を見つける。
また、私たちのモットーを意味する家族だけのハンドジェスチャーがあり、そのことが特別感を増していました。
モットーを持つことのメリットは、家訓のような堅苦しさがなくても、家族で価値観を共有できる点にあると私は思っています。
ただの「こうすべし」ではなく、「そうする理由」を考えるきっかけになることが、素晴らしいなと。
家族だけの法律を作る
この考えをもう一歩進めるなら、ライターでポッドキャスターでもあるBob Riley氏が提案する「家族の法律」を作ることがオススメです。
家族の法律は、「世界をのぞくためのレンズ」として機能し、家族全員が「ものごとが自分たちの価値観に合っているかどうか」を判断できるようになるとRiley氏は説明しています。
家族の頭字語を作る
あるいは、作家のDaniel Pink氏のように、家族の頭字語を作るのもいいでしょう。
Pink家では、Hustle、Anticipate、Heads Upの頭文字を取った「HAHU」を掲げているそうです。Pink氏は、米Lifehackerのインタビューにこう答えています。
HAHUは、3人の子どもがまだ小さかったころ、旅行をするときに作ったものです。
「空港に着いたら、時間を無駄にせずにテキパキ行動する(Hustle)」
「次に起こることを常に予測する(Anticipate)」
「自分の進む方向を向いて、人にぶつからないようにする(Heads Up)」
という意味です。
それからずっと、HAHUは我が家の共通言語。今でも使ってるんですよ。
家族によってモットーは変わる
先日、米Lifehackerの子育てFacebookグループ「Offspring」に参加している親たちに、家族のモットーや信念を決めているかを尋ねてみました。
その結果、多くの家族が、さまざまなインスピレーションを受けて独自のフレーズを決めていることがわかりました。
Clovisさん一家は、氏族としての伝統からインスピレーションを得ているそう。
「スコットランドの氏族の出である我が家のモットーは、『Numquam obliviscar』(決して忘れない)で、子どもたちも気に入っています」
Tiffanyさん一家のモットー「学ぶべきことはたくさんある。そして、必ず明日は来る」は、子ども番組「Let's Go Luna」から流用したのだとか。
Brendanさん一家のモットーは、おばの書いた祈りの言葉からの抜粋。
「愛をもって生き、喜びをもって働く。持つものは分かち合い、いつも感謝を忘れない」
家族のモットーを考えてみませんか?
あなたも家族だけのモットーを作ってみませんか?
ポイントは、どんな価値観を盛り込みたいか。あなたにとって大事なものとは、勤勉さでしょうか。それとも忍耐強さ? あるいは優しさ? 子どもの意見も取り入れることで、当事者意識を持ってくれるでしょう。
出てきたアイデアから、さまざまな場面に当てはまり、かつ短くて口にしやすいフレーズを選びます。アイデアが浮かばない人は、こちらのリストを参考にどうぞ。
モットーを決めたら、冷蔵庫、ホワイトボード、黒板など、目につく場所に貼りましょう。
年に1回程度、振り返る機会を持ってください。そのモットーはまだ、全員の心に響いていますか? 必要であれば、再考してください。
なかなかしっくりくるものが浮かばないという人は、OffspringグループのメンバーJoshuaさんの提案がいいかもしれません。
まあ、いいか。いつかきっと見つかるよ。
これ、いろんな場面で通用するモットーですよね。
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Source: 99parent,Offspring,Organized Mom
Photo: Rawpixel (Pexels)
Meghan Moravcik Walbert - Lifehacker US[原文]