「やれたかも委員会」渡さなかった電子化権
続・漫画サバイバル(2)
少子化によってマンガ雑誌の市場が縮む現在、出版社が活路をインターネットに求めるのは自然に思える。だが、インターネットで配信する権利を出版社が持つのか、マンガ家が持つのかは、決まっているわけではない。紙からネットに主戦場を移してヒットマンガ家になった吉田貴司(39)は出版を断ってまで「電子化権」を手放さなかった。どういうことか。
ダサい青春の一歩先
雑誌を中心に動いてきたマンガ界が揺れている。少子化の影響に加え、ネットマンガの普及や好みの多様化などで、マンガ誌の発行部数は激減し、近年のヒット作品は数えるほどに。この荒波に立ち向かおうとするマンガ家や編集者たちがいる。「続・漫画サバイバル」は、これからのマンガの進む道を模索する彼らの姿に迫る。