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バトルロイヤルゲームも快適な「MSI GeForce GTX 1650 GAMING X 4G」をチェック

最高画質/60fpsでフォートナイトもOK、新ミドルクラスカードはコスパに優れた一枚 text by 坂本はじめ

GeForce GTX 1650 GAMING X 4G

 NVIDIAのGeForce GTX 1650は、省電力志向のユーザーと、コストパフォーマンス重視のゲーマーから注目を集める最新の省電力ミドルレンジGPUだ。

 今回はGeForce GTX 1650を搭載しつつ、MSI独自の設計でゲーマー向けビデオカードとして仕上げられた「MSI GeForce GTX 1650 GAMING X 4G」を使い、ゲーミングシーンにおけるGeForce GTX 1650の実力をチェックする。

 「フォートナイト」や「Apex Legends」といった人気バトルロイヤルゲームでの実用性を中心にテストしているので、バトルロイヤルゲームに興味のあるPCゲーマーには、最新ミドルレンジGPUが持つ性能をぜひチェックしてもらいたい。

長時間の高負荷動作も安定MSIの最新技術を投入した「MSI GeForce GTX 1650 GAMING X 4G」

 MSIのGeForce GTX 1650 GAMING X 4Gは、GeForce GTX 1650をオーバークロックして搭載したビデオカード。GPUのブーストクロックは定格の1,665MHzから1,860MHzにまで引き上げられている。

 MSI最新の技術と設計が投入されており、高品質な部品を用いるカスタムPCBや、セミファンレス対応冷却システム「Twin Frozr 7」を採用。コスト重視の趣が強いGeForce GTX 1650搭載ビデオカードの中でも、特に高品質な製品に仕上がっている。

GeForce GTX 1650 GAMING X 4G。
カード裏面。
補助電源コネクタ。PCI-E 6ピン×1基を備えている。
ディスプレイ出力端子。DisplayPort×2基、HDMI×1基。
GPUクーラーは2スロットを占有。

 ここで、高負荷ベンチマーク中のMSI GeForce GTX 1650 GAMING X 4Gのモニタリングデータから、その冷却性や安定性をチェックしてみよう。

 テストでは、室温約27℃の環境下で「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」をフルHD解像度(1,920×1,080ドット)かつ「高品質」設定で実行。GPU-Z v2.20.0を用いて温度やファン回転数などを取得した。

 テスト中のピークGPU温度は63℃で、ファン回転数は最大約1,230rpm。温度ターゲットの83℃を大きく下回る優れた冷却性能を発揮しながら、冷却ファンは低速回転で高い静粛性を維持していた。GPU温度が60℃を下回る場面では、セミファンレス機能の「ZERO FROZR」によって冷却ファンが停止していることも確認できる。

 ベンチマーク中のGPUクロックも1,920MHz以上で安定しており、MSI GeForce GTX 1650 GAMING X 4Gが長時間の高負荷動作でも安定してブースト性能を発揮し続けることが可能なゲーマー向けのビデオカードであることを示している。

Core i5-9400Fと組み合わせてミドルクラス環境で性能をチェック

 今回のテストでは、人気のバトルロイヤル系ゲームである「フォートナイト」と「Apex Legends」で、MSI GeForce GTX 1650 GAMING X 4Gが持つ性能をチェックする。

 具体的なテスト内容は、フルHD解像度にて描画品質設定を「最高」に設定した場合のフレームレートの測定と、ゲームで勝つために狙いたい90fps以上での動作が望める設定を探るというもの。これにより、各ゲームをどの程度の画質とフレームレートで遊べるのかを確かめる。

検証に使用したゲーム
フォートナイト
Apex Legends

 テスト用のベース機材には、2万円で買える6コアCPUこと「Core i5-9400F」を搭載したIntel Z390環境を用意。

 コスト重視ゲーミングPCにおける定番CPUとの組み合わせで、MSI GeForce GTX 1650 GAMING X 4Gがどれだけのパフォーマンスを発揮するのかにも注目だ。

フォートナイトは最高画質設定で60fps超え90fps以上を狙うなら画質は中~高設定

フォートナイト

 フォートナイトではまず、フルHD解像度での最高画質設定として、描画品質プリセットを最高の「エピック」に設定した際の結果から見ていこう。

 描画設定エピックでフォートナイトをプレイした際のフレームレートは60~70fpsの範囲に集中しており、ほとんどのシーンで60fps以上のフレームレートの維持が可能だった。

描画品質プリセット「エピック」選択時の設定画面。
描画設定「エピック」でのフレームレートは60~70fps程度。

 続いて、90fps以上での動作が望める描画設定を探ってみた。エピックより一段低いプリセットである「高」にした場合、フレームレートは80fps前後となり、そこから「影」の設定だけを一段低い「中」に落とすことで、90fpsを超える100fps前後での動作が可能となった。

90fps以上を狙った描画品質設定。品質「高」をベースに影の品質のみ「中」に落としている。
フレームレート重視の設定では100fps前後での動作が可能だった。

 フォートナイトでは最高画質設定でも60fps動作が可能であり、画質設定の調整によって良好な描画品質を保ちながら90fpsを超えるフレームレートも実現できた。

 描画設定次第ではさらに高いフレームレートを狙うことも可能であり、フォートナイトはMSI GeForce GTX 1650 GAMING X 4Gで快適にプレイできるゲームのひとつであると言える。

Apex Legendsも最高画質設定でおおむね60fps超90fpsを狙う場合はシャドウの設定などを落とすことで可能

Apex Legends

 Apex Legendsにおける最高画質設定では、「テクスチャストリーミング割り当て」をGeForce GTX 1650のメモリ容量に合わせた「高 (VRAM:4GB)」に設定し、それ以外の項目は選択可能な最も高い設定を適用した。なお、状況に応じて描画負荷を引き下げる解像度適応は無効化している。

 最高画質設定でのフレームレートは60~70fps程度。テルミットグレネードのエフェクトの中に飛び込んだりすれば60fpsを下回ることもあるが、おおむね60fpsを超えるフレームレートでのプレイが可能だ。

最高画質設定。画面解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)。
ゲーム中のフレームレートは60~70fps程度。

 90fps以上の動作を狙う際の設定では、光や影の表現に関する項目を中心に大胆に設定を引き下げることで、90~100fps前後での動作を実現することができた。今回は「中」に設定しているが、実践ではエフェクトディティールをさらに引き下げても良いだろう。

90fps以上を狙った描画設定。
フレームレートは90~100fps前後。

 Apex LegendsはフォートナイトよりもGPUへの要求がやや高めで、90fpsでの動作にはそれなりに画質面の妥協が必要だったものの、結果としては最高画質設定でもおおむね60fpsを維持可能で、それなりの画質設定で90fps以上での動作が可能だった。

バトルロイヤルゲームをはじめてみたいユーザーにおすすめ!エントリークラスとしては優秀なMSI GeForce GTX 1650 GAMING X 4G

 MSI GeForce GTX 1650 GAMING X 4Gは、フォートナイトとApex Legendsという、人気バトルロイヤルゲームを快適にプレイ可能な実力を示した。

 今回試したCore i5-9400Fとの組み合わせは、実性能とコストパフォーマンスを兼ね備えたものであり、コストパフォーマンスを重視するゲーマーや、PCでバトルロイヤルゲームにチャレンジしてみたいと考えているエントリーユーザーにもおすすめできる。

 GeForce GTX 1650搭載ビデオカードには補助電源コネクタなしで動作可能なモデルも登場しており、省電力志向のユーザーの注目を集めているが、ゲームでの性能を期待して選ぶなら、MSI GeForce GTX 1650 GAMING X 4Gのように安定して高性能を持続できる電源コネクタ搭載モデルをおすすめしたい。

[制作協力:MSI]