どの動画配信サービスなら子供に見せられる?

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どの動画配信サービスなら子供に見せられる?
Photo: Matt Rourke/Getty

自分たちの子ども時代より、グンと選択肢が増えたからこそ。

NetflixやYouTubeをはじめ、キッズ向け動画が充実してきているなか、子どもに安心して見せられるかを気にせずにはいられないものです。親がどの動画配信サービスに登録しているかにもよりますが、私の周りではテレビ受信なし・動画ストリーミングのみという家庭も少なくありません。

(おそらくテレビ世代でも同じ議論があったように)なかには、子どもを動画に夢中にさせるのは…という見方もあるかもしれません。米GizmodoのCatie Keck記者は「本来ならば、子どもに動画を見せることなく自分の時間の100%を費やせれば良いのかもしれないけれど、そんなパーフェクトワールドみたいな話は現実的ではないから…」としたうえで、どの子ども向け動画ストリーミングサービスがベターであるかついて考察をまとめています。

平均して1日1時間の広告視聴

動画視聴のあいだに子どもたちは何時間ほど広告を目にしているのかについて、Local Babysitterがある調査結果を示しています。

時間・週ごとに平均してどれくらい広告が流れているのかをまとめた研究(ミシガン大学医学部)と、子どもたちが週に何時間テレビを観ているのかに関する調査(Nielson)をもとに算出したデータによれば、子どもは動画配信サービスで年間400時間という時間を広告視聴に費やしていることが示唆されています。動画視聴というどうしても受動的な状態で、広告とコンテンツの区別がつかない年代が、多くの時間を広告に触れるのは理想的ではありません。また、過激・不適切な内容の動画を視聴することも理想的ではありません。

こうした点を踏まえたうえで、数あるストリーミングサービスのなかでどれが子どもたちにとって最適なのでしょうか?

YouTube Kidsは問題多し?

子ども向けのYouTube Kids(ユーチューブ・キッズ)が、じつは安心して子どもに見せられない…というような話はこれまでにもよくありました。たとえば、以前から問題視されていた不適切動画の管理児童オンラインプライバシー保護法への違反については、いまだに懸念されている事項でもあります。このようにユーチューブに関して浮き彫りになっている問題は、まだ氷山の一角ではないかという見方もあります。

Huluなら短時間は任せられそう

Hulu(フールー) に関しては、ちょっとの空き時間に1〜2エピソード程度、つまり見せっ放しにしないのであれば、安心して子どもに視聴させていられるのではないのでしょうか。ただ、動画を視聴させているあいだに他の動画を開かないよう注意しておくことが重要です。子どもたちはとても器用で、自分で靴ひもも結べないような幼い子がiPadを上手に操作していることもあるものです。子ども向け動画を見ていると思ったら、いつのまにか意図せず違う動画を開いていた…なんてことが起きる可能性も捨てきれません。

Netlixはペアレンタルコントロールが効く

そういう意味では、Netflix(ネットフリックス)のほうがベターだといえます。暗証番号の入力などペアレンタルコントロールの設定があるほか、子ども向け作品が豊富で、インタラクティブな学習系コンテンツもあるのもプラスポイントではないでしょうか。広告もありません。

HBOも難しいけど、Disney+もトリッキー

ほかのアプリでいえば、たとえばアメリカのテレビ放送局であるHBOでは誰もがお馴染みの教育番組『セサミストリート』が観られます。でも、子どもにHBOのアプリを丸投げするわけにもいきません。その理由のひとつは、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』など大人向け番組が多いためです。

まもなくDisney+が出てきて業界をひっくり返す可能性もありますが、我が子がどれだけディズニーの世界に浸かるべきか…? というのはひっかけ問題で、ディズニーは否応無しに子供の知るところとなるでしょう。