あぶなさそう...!
先日、スウェーデンを拠点とするスタートアップCangorooが、シェアリングサービスとして世界各都市にポゴスティック(ホッピング)の設置を予定しているとCBS San Franciscoが報じました。
ドックレス型のシェア自転車と同様のシステムで、Cangorooも道端に乗り捨てられたポゴスティックを専用アプリでロック解除し、レンタルできるというもの。現時点ではロック解除に1ドル(約108円)、1分ごとに30セント(約32.4円)という比較的お手頃?な料金体系であることが発表されています。
Cangorooは、ジョークではなく本物だと主張するのは、CEOのAdam Mikkelsen氏。親会社であるODD Companyが、ブランディング・コミュニケーション企業として過去にバイラルをねらった施策を打っていた背景もあってか、プレスリリースでもネタではないことを何度も強調しています。
Mikkelsen氏は、LimeやBirdなど電動スクーターシェアリングを行なう既存のスタートアップ企業と差別化するのがCangorooのシンプルなねらいだといいます。CBSの取材に対して同氏は「マイクロモビリティ市場を追ってきたなかで、需要も見えてきましたが、既存のプレイヤーはA地点からB地点への移動に貢献することに留まっているようです」とコメント。
ポゴスティックは移動手段としてだけでなく、ジャンプ数もカウントできることからフィットネス目的でも活用できるとのことです。
CBSによれば、ポゴスティックは今年の夏からスウェーデンの都市マルメやストックホルムへの配置が予定されていて、続いてロンドンやサンフランシスコのストリートにも拡大していく方針であるとのこと。Mikkelsen氏は、サンフランシスコには夏の終わりから秋にかけて、100〜200台のポゴスティックを設置する考えを示しています。
さらにCangorooは、ポゴスティック以外で電動スクーターに代わるほかの移動手段のプロトタイプも開発中であることが明かされています。
電動スクーターの使用による怪我も増えてきていることから、ヘルメットの着用が促されるなか、Cangorooもまた公式Webページですべての利用者がヘルメットを着用するよう示しています。その他注意事項として、飲酒後には使用しないこと、高速道路に侵入しないこと、2人乗りの禁止なども記されています。きちんと言っておかないとわからない人もいますからね...。
でも、それで何もかもクリアになって安心して使える...かといったらそうでもないかもしれません。サンフランシスコ市交通局の広報担当Paul Rose氏は、CBSの取材に対して「同社に関して具体的な情報が手元に届いているわけではありませんが、新規の交通サービスに対しては法令遵守の徹底のため調査を行ないます」とコメントを残しています。
さらに、Cangorooのインスタグラム投稿によればパリへの展開も検討している可能性も浮上しています。ただ、それを見たハフィントンポストフランスによれば、これがジョークでないならポゴスティックは「ゴミ箱へ直行だ」とEmmanuel Grégoire副市長が厳しくコメントをしていたそうです。
今年の夏以降、サンフランシスコ、ストックホルム、ロンドンなどポゴスティックが設置される予定の都市に行く予定のある人は、もしかすると前方や角を曲がった先からホッピングしてくる人がいないか確認したほうがいいかもしれません。...というか、冗談抜きにこれって危なくないわけないですよね。
今後、Cangorooから具体的な情報が出てきた際には、行政側からも何か規制が出てくるか要チェックしたいところです。
Source: CBS San Francisco