画面だけ見てたらギョッとしますよね。
ちょっと想像してみてください。とある火曜日の夜、夜勤で退屈していて、アメリカ国立気象局が映す南カリフォルニア周辺のレーダーを見ていた、とします。
そして、何やらレーダーに奇妙なものが映ります。正体不明の巨大な塊が、西海岸を北からゆっくり南下してくるのです。どうやら雨雲ではないようですが……そしてその130km四方のウゴウゴした巨大な物体は、どうやらサンディエゴを目指しているらしいことに気付くのです。最近話題になるUFOネタが頭をよぎり、もしかしたら、ついにテレビがさんざん煽ってきた、異星人が地球を侵略しに来たか? なんて考えてしまうかもしれません。もうあなたな画面に釘付けです。
その正体は
ネタバラしをしてしまうと、その130km四方に広がった巨大な塊は、地上1.5km~3kmを飛翔するテントウムシの大群だったのでした。特に16km四方に密集した中心は、地上の人々から黒い点の集合体が飛んでいるように見えたかもしれません。
Los Angeles Timesがシェアしたアメリカ国立気象局のレーダー映像にて、その様子を見ることが出来ます。
The @NWSSanDiego reports that the large echo showing up on radar in Southern California last night was actually a cloud of ladybugs about 80 miles by 80 miles in size flying at between 5,000 and 9,000 feet: https://t.co/0tZQryBR1vpic.twitter.com/qiMKcDd3Pe
— Shah Selbe (@shahselbe) 2019年6月5日
夜10時前のエコー画面ですね。
虫嫌いの人たちが多い中、テントウムシは即座に気持ち悪がられない希少な種類のひとつではないかと思われます。もし彼らが上陸して、テントウムシ王国を作ったら、さぞや平和的な国になることでしょうね。
大移動の理由
Los Angeles Timesいわく、テントウムシは春になると毎年シエラ・ネヴァダ山脈から繁殖と捕食、そして産卵のために南下してくるのだそうです。
しかし飢えてなお、お盛んなテントウムシたちは、どこまで南下していくのでしょうか?
Source: Twitter, Los Angeles Times