子どもが本好きに育ってほしいという親の願いは、世界共通。
「The Guardian」が、イギリスの児童文学作家やイラストレーターに子どもを本好きにする方法を聞きました。
親が見本となるべし
複数の作家が強調している点は、親が読書をしているところを見せてロールモデルになる。
これは最重要だと思います。うちは夫婦ともに読書していると思うのですが、子どもにも読書好きになってもらいたくていろいろなことをやりました。
読書を習慣化する
大英帝国勲章を受勲した作家のマイケル・モーパーゴさんは読書や読み聞かせの習慣化を重要視しています。これはワークアウトや瞑想などと変わりませんね。
毎日読み聞かせるのが難しいなら、週に1度は図書館の読み聞かせ会に参加するなど、読書をスケジュールに組み込んでしまうのも1つの手段です。
わたしも、子どもが小さい時にはできるだけ読み聞かせをして図書館の読み聞かせ会にも欠かさず参加しました。
図書館を利用する
アン・ファインさんは、『マダム・ダウトファイア』の著者。
この本は『ミセス・ダウト』として映画化されました。彼女はとくに図書館の利用を勧めています。
本はたくさん読みたいけれど、いちいち買えないし置き場もない。
本だけではなくDVDやCDなども借りられ、イベントもある図書館の利用は、お金も時間もかけずに読書ができる最高の方法だと思います。
読んでいる本を批判しない
絵本からヤングアダルト向けまで多くの作品をてがけているマロリー・ブラックマンさんからも大事なアドバイスが。
読んでいる本について、また読むのに時間がかかっているなどの批判をしてはいけません。(中略)子どもが選んだ本を笑ったりバカにしてはいけません。
好きなタイプの本をもっと読むように励ましたり、これまでとは違う本も提案してあげましょう。
だから、マンガだっていいじゃないですか。
自分もマンガばかり読んでいた時期もあったけれど、ほかの本も読んでいたし、マンガから学べることだってたくさんあります。
読書体験をシェアする
読書体験を共有することを重視しているのは、国際アンデルセン賞など数々の賞に輝く作家・イラストレーターのアンソニー・ブラウンさん。
読み聞かせで絵本のイラストを見ながら、キャラクターの感情などについて話し合うことを勧めています。
そのほかには、読み聞かせ以外にどんなシェア方法があるのでしょうか。
数多くの著書があり、テレビ化された作品も多いジャクリーン・ウィルソンさんは、子どもが自分で読めるようなっても、難しい長編などを一緒に読むのも読書経験を共有することになると述べています。
これは自分の例ですが、子どもがある年齢になって自分で読めるようになると、こちらが関心があることを示すために、読んでいる本について質問するようにしました。
つまり、読んでいる本についてのアウトプットを子どもにさせることになるのですが、子どものほうも一方的に聞かれるばかりではありません。
そのうち、子どもから「今読んでる本はどんな本なの? 何が書いてあるの?」と聞かれるようになりましたが、こちらから始めた手前、おざなりな対応はできません。親のほうも日々精進です(汗)。
そして、面白かった本をお互いに勧め合ったりして、新しいシェアの形が広がっていきます。
また、音読シェアもあります。
それは何かというと、シェアしたい文章を音読してお互いに聞かせるというもの。朗読好きの配偶者を持つ人は、えんえんと聞かされるかもしれないので覚悟が必要です。
読書記録もあるとおもしろいかも
うちでは、子どもが3歳ぐらいから読み聞かせたり読んだりした本のリストをノートにつけています。
これは単にいつ何を読んだか、または図書館から借りたかという記録に過ぎないのですが、自分が何歳のときには何を読んでいたかがわかって、本人には面白いようです。
子どもが小さいうちに読書は楽しいものだと感じて習慣にできれば、自分で好きな本をどんどん読んでくれるようになります。
そうなったらしめたものです。
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Source: The Guardian
Image: Shutterstock.com