ニューヨークタイムズ紙の報道によると、YouTubeのアルゴリズムは、ジャーナリストMax Fisher氏が言うところの「かつてないほど大規模な児童の性的搾取」を作り出しています。
というのもYouTubeでは、半裸の子どもが映った動画を見た人に同じような動画をレコメンドするため、子どもを性的対象にするような動画カタログができてしまっているというのが専門家の指摘です。
その証拠に、ブラジルのある母親が、10歳の娘が友達と庭のプールで遊んでいる動画をアップしたところ、瞬く間に40万ビューに到達したそうです。
研究でわかったこと
前述のFisher氏は、Twitter上で研究チームの成果をまとめています。
それぞれの動画は、何の変哲もない無垢なものにすぎません。2ピースの水着や寝間着を着た、単なる子どもの動画です。でもそれらには、共通する3つの特徴があります。
・服を着ていない女の子が長時間あるいは瞬間的に映っている。
・その子は8歳以下である。
・その動画はYouTubeのアルゴリズムで大々的に勧められている。
一応YouTubeは、子どもを保護するための取り組みをしています。
同社のブログ記事によると、最新のアップデートでは、明確に大人が付き添っている場合を除き、未成年によるライブ配信を禁止しました。
また、未成年が出演する動画に対するコメントを禁止するとともに、未成年者が危険な行為に関与しているコンテンツをボーダーラインコンテンツ(YouTubeがオススメを制限する)に加えました。
YouTube側は対策をしたと言っているが、実際は…
しかしYouTubeのAIは、視聴数を伸ばすためには手段を選びません。
Fisher氏は、問題解決の方法として子どもの動画をレコメンドしないことを提案していますが、YouTube側にはそうする意思がないようです。Fisher氏は、YouTubeの回答をTwitterで紹介しています。
YouTubeは当初、その方向性で進んでいると答えました。この回答に、多数の専門家が大いなる前進と歓喜したものです。しかしYouTubeはその後、意見を「明確化」しました。クリエイターらはトラフィック増加をレコメンドに頼っているため、継続すると。
YouTubeのアルゴリズムがリアルワールドに大規模な損害を及ぼすケースは、これが初めてではありません。YouTubeと子どもにまつわる問題は、これまでにいくつも明らかにされてきました。
今となっては、同プラットフォーム上で我が子を守るための完全な方法など存在しません。その事実を受け入れて家族のルールを作るのは、私たち親の責任です。
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Image: Unsplash
Source: Twitter(1, 2, 3), Google, The New York Times,
Michelle Woo - Lifehacker US[原文]