現代の怪談話、Amazon(アマゾン)。
先月行なわれたAmazonの株主総会では、人権を脅かさないという結論がでない限り、政府関連機関に顔認証技術を提供して利益を得るのはやめるべきだという声があがりました。同じく先月、Amazonは法関係者にたいして、傘下のRingのドアベルで記録した映像を提供しているとCNETが報道し、Amazonに対してプライバシーのへ配慮すべきという声がいよいよ高まっている昨今。しかし、Amazonはまったく動じていません。だって、配達ドローンにも監視カメラつけたらいいかも!なんて考えているようですから。
2015年6月に申請され、今月許可されたAmazonの特許がこれ。しっかりと「監視カメラサービス」と書かれています。このサービスは、配達ドローンが1台2役となり(許可されたエリアでは)監視カメラドローンとしても働き、ジオフェンシングすることで所有地の警備にあたるというもの。特許では、カメラは赤外線、サーモグラフィ、暗視画像に対応し、さらに音まで記録可能とのこと。ユーザーは、週ごと、月ごと、時間ごと、または1度きりと必要に応じて選んでオーダーできる監視カメラサービスだそうです。
米GizmodoがAmazonに本特許に関してコメントを求めたところ、返答なしでした。とはいえ、特許に関するコメントにはいつもお決まりの言葉を返すAmazonですから。「新しい科学的アイディアのため、多くの特許を申請していますが、そのどれもが必ずしも消費者向けにリリースされとはかぎりません」という感じなのでしょ。まぁ、その通りなんですけど。それでも、こういうの考えてはいるよ、やろうってなるかもよというのを感じるのが特許申請書類ですから。可能性がゼロではないわけで。
配達ドローンはAmazon長年の夢。先月、その配達ドローンが空飛ぶ動画が公開され、空の配達サービス「Prime Air」が数カ月以内に始動予定だと発表されました。まさかの、その発表と配達ドローンに監視カメラドローンの役割もさせるという特許が降りた日が同じとはね。運命!
Source: USPTO