暴力団関係者、なぜか標的に 金銭強奪被害が相次ぐ理由

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 暴力団関係者が金銭目的で狙われたとみられる事件が相次いでいる。兵庫県明石市で4月に暴力団関係者が路上で現金入りのバッグを強奪され、今年初めには姫路市指定暴力団神戸山口組系組長宅から金庫が盗まれた。捜査関係者は「暴力団の資金集めが厳しく、金のある関係者が標的になっているのでは」とみている。

 県警は6月、明石市の路上で50代の暴力団関係者をバットのようなもので殴り、現金約310万円入りのバッグを奪ったとして、神戸山口組系組長(56)ら計4人を強盗致傷容疑で逮捕した。県警は組長が襲撃を指示したとみているが、組長は容疑を否認しているという。県警は今月1日、事件にからみ神戸山口組本部(神戸市中央区)に家宅捜索に入った。

 また、捜査関係者によると、1月ごろには姫路市内の別の神戸山口組系組長の自宅から現金入りの金庫が盗まれた。いずれの事件も現金のありかを知った上での犯行とみられるという。

 捜査関係者によると、暴力団関係者が被害者となる窃盗や強盗事件は全国的にも増えているという。背景には山口組の分裂や暴力団対策法の影響で資金集めが難しくなっている状況があり、関係者を金銭目的で狙っているとみられる。また、被害にあっても警察に届け出ることが少なく狙われやすいという。

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