先日、仕事で名古屋へ行ってきた。仕事なのであまり名古屋らしいことはできなかったが、帰りに会社へのお土産を買おうと名古屋駅のキヨスクに立ち寄ったところ、とんでもない商品を発見してしまったのでぜひお伝えしたい。
『車えび姿焼き』という、何やら豪華な名前のそのお土産。要はよくある “えびせんべい” なのだが、何気なく値札を見た私(あひるねこ)は、思わず「え!?」と二度見することになる。マジかよこれ、高すぎるだろ……!
・名古屋駅にて
キヨスクというとちょっとした駅の売店的なイメージだが、名古屋のような大きな駅には「ギフトキヨスク」という、お土産に特化した広めの店舗が存在する。平日だろうが休日だろうが、店内はお土産を求める観光客や出張客で大いに賑わっているのだ。
・気になる商品を発見
何に買って帰ろうかグルグル見て回っていると、「新登場」というPOPと共に、割といいポジションに陳列された商品がふと目に入った。どうやら “えびせんべい” のようだが、一般的なものとは違い、こちらは丸ごとエビの形になっていて高級感がある。1枚単位でも売っているようなので値段を見てみたところ……。
え!?
ご、540円……?
ほんげェェェェェエエエエ! えびせん1枚で税込540円ンンンンンンン!! た、高すぎィィィィィィイイイイ! 名古屋の物価高すぎるだろ、ハイパーインフレでも起きてんのかよ!!
・超高級えびせんべい
実はこの『車えび姿焼き』、「桂新堂(けいしんどう)」という名古屋に本社を置く “えびせんべい” の老舗が生み出したお菓子で、素材と製法にこだわって作られた、まさに職人技の結晶とでも呼ぶべき逸品なのだ。マジかよ、そんなせんべい食べたことないぞ。というわけで……
実際に買ってみた。
えびせんは1枚ごとにしっかり包装されており、先程からただならぬ高級感をこちらに向けて放っている。「私をそこらの俗物と一緒にしないでいただきたい」とでも言いたげではないか。まさにえびせん界のエリート戦士。
・1枚540円の味は?
それではいざ……オーープン! 袋ビリビリーーーー!! こうしていよいよ姿を現した『車えび姿焼き』は、当然ながら私の知る えびせんではなく、半身ではあるものの完全にエビそのもの。見よ、これが1枚540円のオーラである。
さあ、一体どんな味がするんだろうか? さっそくいただいてみるとしよう。
\ バリッ! /
\ バリッ!! /
\ バリッ!!! /
勢いあまって3口で食べ終えてしまったが、たしかにこれは、今まで食べてきた えびせんとは質そのものが違う。エビ風味のせんべいと、うっかりせんべい化してしまったエビとの違いとでも言うべきだろうか。まさしく、エビを頭からバリバリ食っているような感覚だ。
特に腹あたりを噛んだ瞬間、エビの豊かな風味がフワッと立ち上ってきたのは驚いた。せんべいになってなお、この旨み。さすが車えびと言わざるを得ない。命を残さずいただいた気分である。ごちそうさまでした。
・ただ……
『車えび姿焼き』、実にウマかった。ウマかったが、食べながら私は「これ1枚でいつもの昼食以上か」という思いを拭いきれずにいた。いや、そんなことを言うのは無粋であると分かってはいるのだが……やはり庶民にはちょっと高級すぎるかもしれない。よって結論としては、我こそは貴族という方にオススメです。