子どもというのは、部屋を掃除しない、読書感想文を書かない、バイオリンの練習をしないなど、やりたがらないことがたくさんあります。
とてつもなく大変そうなことは何でもそう。親としては口やかましく言いたくなるかもしれませんが、そうすると、どんな人でももっとイライラします。
クイーンズランド大学の研究によると、子どもをやる気にさせるには、その後どんな気分になるかを想像させるといいそうです。
今後のことを思い描く能力は、誰にでも有効
おそらく、大人は自然とそうしているのです。「この週末10Kmを完走したら/カンペを見ずにプレゼンをやり遂げたら/お客さんのためにドアを開けた時に、床にしわくちゃの靴下が転がったりして散らかっていなかったら、すごく気分がいいはず」という具合にです。
今後のことを思い描く能力でもある一時的な先見性というのは、誰にでも有効な能力。(デザイナーのDebbie Millmanは、大学生たちに10年後に自分の人生はどんな風になっているかを、かなり細かく書かせるというすばらしい練習をさせています。そして、大学生たちは毎年それを読み、何が起こるかを見なければなりません。Millmanは「魔法みたいよ」と言っています)
未来を想像させることの有効性がわかる研究も
子どもは幼い頃から一時的な先見性を育むことができる、ということはわかっています。
「Greater Good Magazine」には、“未来の気分”を予測できると、小さな子どもは今後のイベントや出来事のために、より長時間練習しようという気になるということを調査した、オーストラリアの心理学者による研究が載っていました。
研究者は、6〜9歳の150人の子どもを対象に、3つの能力ベースのゲームをやらせ、後でそのうちのひとつのテストをすると伝えました。半分の子どもには、後のテストでうまくいったらどんな気分になるか想像するように指示し、もう半分の子どもには、後の気分に関しては言わずに、成功することを想像するように言いました。
その結果、後でどんな気分になるかを想像した子どもは、そうではない子どもよりも60%長く練習しました。研究者の口添えによって、もっとも意欲的になったのは8〜9歳の子どもでした。
自分の子どもに想像させる方法
自分の子どもに、後でどんな気分になるかを想像させるには、どうすればいいのでしょうか?
過去に子どもが成功したり、うまくできた時にどんな気分だったかと聞いてみましょう。米Lifehackerの健康系エディターBeth Skwareckiは、自分の子どもにこの夏もっと楽器の練習に励ませるため、ここ何年間でどれくらい楽器が上達したか、ビフォア・アフターの動画を見せ、上達したのがわかるとどれほど気分がいいかを強調しようと考えています。
また、勝利のゴールを決めたり、舞台上で歌ったりしている人の写真や画像のビジョンボードを作成し、子どもとこの人たちはどんな気分かを話し、子どもにその人みたいになったらどんな気分になるかを想像してもらうのもいいです。
日々の生活の中で、言葉で子どもに示すのもいいでしょう。例えば、子どものおもちゃを拾い上げて「友だちみんなで遊べるようなきれいな部屋だったら、どんな気分になるか想像してみて」と言うのです。
子どもが大変なことをやった時は、必ず大いに褒めて喜びます。そして、「よくできたね、どんな気分になった?」と聞きましょう。
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Image: shutterstock
Source: Wiley Online Library: 1, 2
Your Ten-Year Plan, Tim Ferriss, Greater Good Magazine,
Michelle Woo - Lifehacker US[原文]