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4Kチューナ/Android 9搭載の最上位AQUOS 4K「BN1」。画質・レスポンス向上

シャープは、BS4Kチューナーを搭載した4K液晶テレビ「AQUOS 4K BN1シリーズ」を7月27日より発売する。70型「4T-C70BN1」、60型「4T-C60BN1」、50型「4T-C50BN1」、そして45型「4T-C45BN1」の全4サイズ展開。価格はすべてオープンプライスで、店頭予想価格は70型が33万円前後、60型が25万円前後、50型が17万円前後、45型が15万円前後。

4T-C70BN1

【AQUOS 4K BN1】

・70型 4K液晶テレビ 「4T-C70BN1」 店頭予想価格33万円前後
・60型 4K液晶テレビ 「4T-C60BN1」 同25万円前後
・50型 4K液晶テレビ 「4T-C50BN1」 同17万円前後
・45型 4K液晶テレビ 「4T-C45BN1」 同15万円前後

'18年11月に発売された4K液晶の最上位シリーズ「AN1」の後継機種。BS4Kダブルチューナーを継承しつつ、新開発の高画質・高機能エンジン「AQUOS 4K Smart Engine PRO II」や、Android TVの最新プラットフォーム「Android 9 Pie」を搭載した。

AQUOS 4K最上位のBN1シリーズ

なお同時発表された4K液晶テレビ「AQUOS 4K BL1/BJ1シリーズ」は、別記事で紹介している。

新開発エンジンにより、画質と操作レスポンスが向上

全モデルとも、4K/3,840×2,160ドットの液晶パネルを採用。LEDバックライトは、70型のみ直下型で、60/50/45型はエッジ型。さらに70型と60型の大型モデルには、透過率を高めた新構造の液晶パネルを用いることで、前世代(AN1)よりも画面の明るさを約20%向上させつつ、年間消費電力量を7%削減している。

高透過率4K液晶パネルを搭載する60型(写真左)と70型(右)

視野角性能は上下/左右176度。パネルの表面処理は、明るいリビングでも映り込みが少なく、艶やかな黒を表現する「N-Blackパネル」を採用する。

N-Blackパネル(写真左)と低反射パネル(右)の比較。N-Blackの映り込みが少ないのが分かる

新開発の高画質・高機能エンジン「AQUOS 4K Smart Engine PRO II」を搭載。同社フラッグシップのAQUOS 8Kや4Kモデルで導入していた最新の映像技術や設計思想をベースに開発した新エンジンで、アップコンバートや色再現、コントラストなどの高画質化技術が進化した。

新モデルでは、広色域描写と階調表現が向上。AQUOS 8K向けに開発した色再現回路のアルゴリズムを最適化した「リッチカラーテクノロジー」と、4K放送のHLG映像の高階調部分を忠実に再現する「HLG階調復元回路」により「色鮮やかで滑らかな階調の映像が表示する」という。

前モデル(AN1・写真左)と、新モデル(BN1・右)の比較。コケの色が鮮やかになり、背景ボケの階調も見えやすくなったという

HDR規格は、HDR10、HLG(ハイブリッドログガンマ)のほか、シャープ初のDolby Visionをサポート。'19年度中のソフトウェアアップデートを予定しており「Ultra HD Blu-rayや動画配信サービスで提供されているDolby Visionコンテンツが楽しめるようになる」としている。

Dolby Visionは、'19年度中のソフトウェアアップデートで対応予定

新エンジンは従来よりも、処理性能が大幅に向上。リモコンでの電源起動が従来機比で約20%高速化したほか、チャンネル切り替え、アプリの立ち上げ・操作といったレスポンスが改善された。「放送やアプリをサクサク楽しめるよう、快適なパフォーマンスを目指した。体感的には数テンポ速く感じるはず」という。

電源起動やチャンネル切り替え、録画など、様々な動作でレスポンスが向上した

BS4Kダブルチューナーで4K裏録対応。最新のAndroid 9 Pieをいち早く搭載

前モデル同様、BS4Kチューナーを2基、地上・BS・110度CSデジタルチューナーを3基搭載。USB HDDを別途用意すれば、4K番組を視聴中でも、別の4K放送と2K放送を同時に録画したり、2K放送の2番組同時録画が行なえる。同時発売の純正USB HDD「4R-C40B1」(4TB)接続した場合は、BS4K番組を約260時間、地デジ番組であれば約480時間録画することができる。

4Kチューナー2基、2Kチューナー3基を搭載するため、裏録・ダブル録画が可能
BS4Kの番組表。'19年夏モデルでは“サクサク操作”を重視し、番組表は2K解像度となった

Android TVバージョンは、最新の「Android 9 Pie」。GoogleアカウントをAQUOSに入力すれば、各種映像配信サービスやゲーム、生活情報などのアプリをGoogle Playストアからダウンロード可能。

映像配信サービスは、COCORO VIDEO、Netflix、dTV、Hulu、TSUTAYA TV、AbemaTV、U-NEXT、Amazon Prime Video、GYAO!、スカパー! オンデマンド、ビデオパス、Paravi、クランクイン、YouTube、TVerなどが楽しめる。

Android TVバージョンは、最新のAndroid 9 Pie

リモコンのGoogleアシスタントボタンからの音声検索に対応し、見たいジャンルや俳優の名前から番組検索や、天気の確認などの操作が行なえる。放送や録画番組のほか、YouTubeなどの番組を検索・再生もできる。

リモコン

またGoogleアシスタント対応(Works with Googleアシスタント)のシャープ製品(COCORO KITCHEN、COCORO AIRなど)や他社製品の操作も可能で、スマートスピーカーのGoogle Homeからの選曲や音量調整も行なえる。

対応機器とクラウドの人工知能をつなぎ、様々なサービスを展開するシャープ独自のクラウドサービス「COCORO VISION」も引き続き搭載。

視聴時間や視聴番組のジャンル・出演者情報、録画予約状況を学習・分析して、ユーザーにオススメ番組を音声で知らせる機能が拡張し、新モデルでは4K放送にも対応(従来は2K放送のみ)。学習から得られた情報を元に、右旋・左旋の4K放送番組や、独自の映像配信サービス「COCORO VIDEO」内の様々なコンテンツを紹介するという。

他にも、音楽配信の「COCORO MUSIC」、ゲームの「COCORO GAME」、スケジュール共有の「COCORO CALENDAR」など、独自のクラウドサービスも楽しめる。

オススメ番組を音声で知らせる機能が4K放送にも対応

スピーカーは総合出力35Wの2.1ch 3ウェイ5スピーカーの「FRONT OPEN SOUND SYSTEM PLUS」。音を前方に導くリフレクター構造と、開口率を高めるためスピーカーネットを省いた前面開口機構により、音抜けのよいクリアなサウンドを実現。

空間全体の音響パワーの変化をとらえて補正する「Eilex PRISM」を搭載し、自然な音の広がりや奥行感、明瞭度の高い音声を再生。また、デジタルフィルタ「VIR Filter」による、広帯域かつ高精度な補正を行なう。テレビ音声をワイヤレスで出力する「Bluetooth音声出力」にも対応する。

省スペースに設置できる、新デザインのスタンドを採用。左右30度に回転でき、見やすい角度でテレビ視聴が可能。テレビの裏側の掃除や周辺機器のケーブル接続なども、テレビの角度を変えながら手軽に行なえるとしている。

左右30度に回転できるスタンドを全モデルに採用(70型を除く)

HDMIは4系統で、いずれもHDR/HDCP 2.2対応で、HDMI 2がARC対応となる。ミニジャックのビデオ入力と音声入力を1系統装備。光デジタル音声出力とヘッドフォン出力も備える。

消費電力と年間消費電力量は、70型が約330Wで232kWh/年、60型が約218Wで168kWh/年、50型が約172Wで145kWh/年、45型が約170Wで130kWh/年。

スタンドを含む外形寸法/重量は、70型が156.2×36.1×98.9cm(幅×奥行き×高さ)/約44.0kg、60型が135.4×29.0×86.5cm(同)/約33.5kg、50型が112.6×25.3×73.9cm(同)/約23.5kg、45型が101.9×25.3×66.8cm(同)/約21.5kg。

背面端子。HDMI入力は4系統用意する

新モデルで買い替え需要を刺激し、チューナー内蔵機を積極的に展開する

新製品説明会には、同社スマートTVシステム事業本部 国内TV事業部 商品企画部 部長補佐の鈴木正幸氏が登壇。

「昨年12月の新4K/8K衛星放送開始に先立ち、我々シャープは対応商品を全面展開してきた。今年、そして来年には非常に大きなスポーツイベントが控えており、観たい番組や観たいチャンネルが更に増えることが予想される。またネットを介したサービス・アプリの利用時間は年々拡大しており、特にネット動画は放送同様にテレビの大きな利用用途になる」と説明。

「今回発表する新製品は、こうした時代の変化やニーズを捉えたものであり、シリーズには全て、BS4Kダブルチューナー、Android 9 Pie、そして新開発エンジンを搭載している。スポーツ視聴はもちろん、ネット動画も快適に、そしてキレイに楽しめる製品だ。また、低反射パネルや回転スタンドなど、日本の視聴環境を考えたAQUOSならではの使い勝手もポイント。これら魅力的なモデルで買い替え需要を刺激し、4Kチューナー内蔵モデルを引き続き積極的に展開していく」と語った。

スマートTVシステム事業本部 国内TV事業部 商品企画部 部長補佐の鈴木正幸氏
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