みんな今すぐやめろって。
ウォズが言ってます。後半は今のApple(アップル)のプライバシー方策にも通ずるような。ウォズの突撃取材の様子を米GizmodoのMatt Novak記者が伝えています。
Appleの共同創設者スティーブ・ウォズニアックが、自分のプライベートで使っていたFacebookアカウントを突如削除してしまったのは去年のこと。記憶に新しいですね。
さて、先日ウォズはワシントンDCのリーガン国際空港で海外メディアTMZの突撃取材に遭遇。そこでFacebookのプラットフォームについて、持論と本音をついぶちまけてしまったようです。Facebookはプライバシーを犠牲にしてまで使う価値なしとばっさり。さらに「今この場のやりとりだってスマホが聞いてるかもしれないんだよ」と冗談とも本気ともいえない発言。
今のプライバシーの緩さに警鐘鳴らしまくり
「この世の中にはいろんな人がいますけどね、まあある程度の人たちにとってはFacebookは、プライバシーを差し出してまで続ける価値はないと言い切れます」とウォズ節がうなります。「ぼくもそんな人の一人だし。そんな人たちにおススメできることといったら、やはりなんとかしてFacebookから遠ざかること、としか言えないよね」
テック企業のプライバシー侵害を懸念する一方で、さらにその侵害を止めるすべすらない、とも意見しています。
「いまや、あんたたちみんなの心拍数だってレーザーで測定できる時代なんだよ。あらゆる機器でいろんなものを聞き取ることができる。今この場のやりとりだってスマホが聞いてるかもしれないし。Alexaだってあれだけメディアを騒がせてるし」とTMZの取材に興奮気味に答えるウォズ。
「ぼくが心配してるのは、ぼくらが誰にも聞かれていないと思い込んでる会話が漏れているということ。人が盗み聞いたりしてはいけないような会話だって知らないうちに漏れ出してるんだよ。そしてそれを止めることは誰にもできないんだ」。
無料より怖いものはない
ウォズがFacebookをやめたのは、あのケンブリッジア・ナリティカ事件が明るみに出る3週間前の2018年3月のこと。ケンブリッジ・アナリティカはFacebookのデータを使ってユーザーの気分や行動をモニタリングして米大統領選を操作してトランプの勝利に寄与したと言われています。それからというもの、Facebookは国連の告発に基づくミャンマーの大虐殺への関与などを取り沙汰され、ついにFacebookは「インターネット外のリアルでの暴力の助長に寄与した」ことを認めた形となりました。
ウォズはFacebookを捨てる決断をとりましたが、この状況への解決策も取材で語られています。 それは「プライバシーを金で守らせろ」ということ。
「みんなプライバシーなんてあってないようなものだってことに気づいてない。(今の時点では)選択肢すら与えられてないでしょ。金なら払うよ。少し払ってプライバシーの安全が守られるならね。お金を払えば広告主に情報はわたさないよって言ってくれれば」
ウォズの警告を聞くか聞かないかは、あなた次第ですよ。
Source: TMZ