2019年7月12日、映画『トイ・ストーリー4』が公開される。トイ・ストーリーといえば言わずと知れたピクサースタジオの大ヒット作。ここまでシリーズが続いている作品は、ディズニー映画の中でも非常に少ない。つまり、メチャメチャ人気があるということだろう。

つい先日、その『トイ・ストーリー4』のマスコミ向け試写会に私、P.K.サンジュンとディズニーマニア田代は足を運んできた。普段から暴走しやすいディズニーマニアだが、今回の暴走はレベルが違う。正直、私は映画を観終わった直後の田代が何を言っているのかサッパリわからなかった。

・予想外の結末

ネタバレになるので映画の内容そのものには触れないが、シリーズ4作目となる今作は過去のトイ・ストーリーと一味も二味も違う作品であった。そういう意味では「あなたはまだ本当のトイ・ストーリーを知らない」のキャッチコピーに偽りは少しもない。ぶっちゃけ私には予想外の結末であった。

ところが、さらに予想外だったのが、ディズニーマニアの言動である。私も何だかんだディズニーマニアとの付き合いは長く、ある程度は田代の言動が予測できるようになってきた。ただ、今回のディズニーマニアは単刀直入に言って意味不明。彼がどれだけピュアな男なのか改めて思い知らされた次第だ。

東京ディズニーリゾートが好きすぎて、浦安市に引っ越してしまったディズニーマニア。何か判断に困ると「ミッキーならどうするか?」と自問自答するディズニーマニア。そしてウォルト・ディズニーのことをウォルトと呼び捨てにするディズニーマニア。トイ・ストーリー4を観終えた彼が漏らした感想とは果たして──。


──いやー、予想外の結末でしたね。僕はこういう終わり方をするとは思ってませんでしたよ。

「そうですね。今までのトイ・ストーリーとは明らかに違ったと思います」

──僕もそこまで詳しくはないんですが、過去の3作品は観た人みんなが幸せになるハッピーエンドでしたよね?

「その通りです。そもそもがおもちゃをテーマにした作品ですからね」

──ですよね。僕は全く違和感なかったですけど、この終わり方に納得できない人もいるんじゃないかな~?

「そういう意味では観客にボールを預けた終わり方かもしれませんね。ただ、それよりも僕は考えさせられちゃいました……」

──ん? 何ですか?

「…………」

──え? 田代さん?

「僕は……僕は今までトイ・ストーリーは “if” のお話だと思っていたんです。つまりトイ・ストーリーは、“もし” おもちゃに命があったら、の話だって」

──はい。

「カーズもそうです。“もし” 車に命があったら、って」

──まあ、そうですね。

「ただ、トイ・ストーリー4を観終わった今、そうは思えなくなりました。“もし” じゃない……おもちゃにも本当に命があるんだって!」

──え? 田代さん?

「おもちゃだけじゃありません! 車だって机だって鉛筆にだってきっと命はあるんです!! ただ僕らが気付いていないだけで、きっと彼らは生きてるんです!」

──ごめんなさい、ちょっと何言ってるかわらかないです。

「恥ずかしながら、僕は心のどこかでおもちゃは人間のために作られていると思い込んでいました。でもあのトイ・ストーリー4を作ったピクサーの人たちはきっと違う……」

──うん? え? あ、はい。

「彼らはおもちゃが生きていると、おもちゃにも意思があると本当に信じているハズです。じゃないと、あんなエンディングは描けません!」

──あ、ごめんなさい。やっぱり何言ってるかわからないです。

「そう考えると、カーズもファインディング・ニモも “彼らが生きていたら” “彼らが意思を持っていたら” の話ではないんですよ。人間の意思の形とは違うけれども、車にも魚にも彼らなりの意思がある。その世界を分かりやすく視覚化したのが、これまでピクサーの作品だったんです! これは大発見ですよ、サンジュンさん!!」

──あ……ああ、ごめんなさい。本当に何言ってるかわからないんですけど、田代さんが僕の想像以上にピュアで、僕がどす黒い人間だってことはわかりました。


書いている私がわからないのだから、きっとこの記事をご覧になってくれているほとんどの読者の方も意味がわからないだろう。ただ、ディズニーマニアは本当にこう言っていた。彼の言うことをスッと理解できる人は、おそらくとんでもなくピュアな人……なんだと思う。

とにもかくにも、トイ・ストーリー4は過去のトイ・ストーリーシリーズとは明らかに違う作品であることは間違いない。田代の言う「ウッディの意志」にも注目し、ぜひ劇場でご覧になってみてはいかがだろうか? 映画『トイ・ストーリー4』は7月12日公開だ。

参考リンク:トイ・ストーリー4
Report:P.K.サンジュン
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