次のXデーは8月半ば? ファーウェイへの禁輸措置解除、あくまでも暫定のよう…

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  • author Victoria Song - Gizmodo US
  • [原文]
  • 湯木進悟
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次のXデーは8月半ば? ファーウェイへの禁輸措置解除、あくまでも暫定のよう…
Image: viewimage / Shutterstock.com

再び逆戻り可能性も?

Huawei(ファーウェイ)は、どうなってしまうのでしょう? 一時は存亡の危機とまで心配されたものの、先月のG20(20か国地域首脳会議)のあと、突如として、米国のトランプ大統領は、Huaweiへの厳しい全面的な禁輸措置の解除発表。ところが、これで以前のように、また自由にHuaweiが世界でビジネスを展開できるのかというと、どうやら雲行きは怪しい面もあったんですよね。

ライセンスを発行

今週に入って、ようやく現状の全貌が判明してきました。このほど米商務省Wilbur Ross長官は、ワシントンDCにおいて、Huaweiへの対応に関する、正式な最新情報を提供。それによると、Huaweiおよび同社に関連する68の企業団体が、依然として輸出規制リスト(U.S. Entity List)に入っている状態は、変わっていません。しかしながら、米国のセキュリティを脅かさないことが明らかな場合のみ、暫定的に商取引を認めるライセンスを発行する方針だとのことですよ!

大統領の発表後も、商務省からライセンスを取得せねばならない取引項目の範囲に変更は加えられておらず、ライセンス発行を拒否されることが前提となる事態にも変わりはない。

一時的なもの

Ross長官は、このように強調し、安易にHuaweiとの自由なビジネスを再開できるとは考えないよう、クギを刺す発言さえしているようです。同時に、Reutersは、米国家経済会議(National Economic Council)Larry Kudlow議長が、あくまでも今回のライセンス発行基準の緩和は、一時的なものに過ぎないと述べたことも伝えていますね。要は、いまの雪解けムードも、どれほど続くのか、その保証はないということを意味しているようです。最大の山場は、とりあえず5月の全面禁輸措置のインパクトを和らげるべく、90日間の取引停止延長が認められたものの、その延長期限が切れる8月19日のあと、本当に継続的な取引が認められるのか? そこが直近の懸念かもしれません。

先行きはまだ不透明

なお、一連の説明を経ても、なにが結局は米国のセキュリティを脅かす技術なのか? 依然として疑問は残っていますね。一方で、トランプ政権は、米国内の5Gネットワーク整備には、一切中国企業の参入を認めない方針を貫いており、その危険性を海外でも強調しつつ、米国に追従するよう求める姿勢も変えていないんだとか。当面は中国に対するさらなる関税引き上げを実施しないことを受けた流れで、にわかにHuaweiへの禁輸緩和も明らかにされましたから、もしこれから米中間の協議が不調に終われば、またすぐにでもHuawei危機再燃しないとも限りません。ユーザーとしては、複雑な心境でもあるでしょうかね?

Source: Reuters