Googleライブ翻訳がより良いAI搭載で新たに60ヶ国語追加→マレー語と英語を翻訳させてみた【検証】

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  • author 中川真知子
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Googleライブ翻訳がより良いAI搭載で新たに60ヶ国語追加→マレー語と英語を翻訳させてみた【検証】
私物の本(マレー語)を翻訳させてみました Photo: 中川真知子

これは便利、かも。

Googleのリアルタイム翻訳が、言語を60以上追加してトータルで88国語に対応するようになったんですって。これで東南アジアや中東に行っても大丈夫、かな?

The Vergeによると、新たにサポートされた言語は、アラビア語、ヒンディー語、マレー語、タイ語、ベトナム語などなど。いわゆる、検討もできないほどチンプンカンプンな類の言語もサポートされたというわけです(マレー語は声に出して読んでみたら結構わかるけど)。

使い方は簡単。Google翻訳アプリのホームにあるカメラアイコンをタップして、知りたい文章を見れば自然に翻訳されて出てくるというわけです。さて、ちょうど我が家にマレー語と英語の本があります。

マレー語→日本語の翻訳:初期のGoogle翻訳感(荒削り)

まずはマレー語がどれくらいスムースに翻訳されているのかみてみましょう。

まず、表紙から。『Rasa Sayang(ラサ・サヤン)』というタイトルがついたマレー童謡の本です。

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Photo: 中川真知子

それがリアルタイム翻訳を「言語を検出」でみてみると…。

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Photo: 中川真知子
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Photo: 中川真知子

認識はしますが、正直性能はよくありません。タイトルもなんども変わり、しまいにはなぜか「残念」と翻訳されていました。Rasa Sayangって「愛しい気持ち」って意味ですよ?

では、マレーの学校で1度は練習する「Chan Mali Chan(チャンマリチャン)」はどうでしょうか。

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Photo: 中川真知子

「私の心は果実の皮をむいた卵のようなもの」…。なんとポエムな! でも、卵なんてどこにも書いてないけど…。

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Photo: 中川真知子

タロイモの葉っぱは誤訳じゃなくて、本当に書いてあります。挿絵のヤギもしっかりタロイモの葉っぱをむしゃむしゃ。

ちょっと性能低いな…。でもたまたまかもしれません。なので、本のタイトルでもある「Rasa Sayang」をみてみましょう。

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Photo: 中川真知子

まぁまぁ意味は通じます。荒削り感というか、初期のGoogle翻訳感が出まくっていますが。

英語→日本語翻訳:性能はまぁまぁ

では英語の方はというと…。

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Photo: 中川真知子

随分と洗練されていて文章っぽくはなっていますが、「Hey」を「ちょっと」と訳すのはどうかと。少なくとも、私ならそんな訳しはしないなぁ。

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Photo: 中川真知子

2曲ほど試してみましたが、性能はまぁまぁでしたね。はちゃめちゃでもないし、意味はわかる。

ちなみに、今回のアップデートでNeural Machine Translationが採用され、翻訳のエラー率が55〜85パーセントも減ったみたいですよ(今回の実験ではあまり実感できませんでしたが)。

私は数年前にマレーシアで自動車免許をとったのですが、あそこって公用語がマレー語だから政府関係の書類はマレー語なんですよね。さっぱりわからなかったので、周囲の人に助けてもらいながら記入したのを覚えています。そのほか、電気代やパーキングの違反チケットもマレー語だったので、問題がおこると現地の友達に付き添ってもらっていました。まぁ、慣れれば言葉なんて習得できますが、咄嗟に翻訳してくれるテックがあると助かりますね。

おそらく、旅行先で現地のスーパーに行ったときに活躍してくれそう。ローカルであればあるほど英語表記なしのラベルが多いのでね。

Source: The Verge