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新スタートレックのロナルド・ムーア監督が手掛けるAppleのドラマ「For All Mankind」は何がすごいのか?


Apple TV+向けのオリジナルSFドラマ「For All Mankind」が新スタートレックなどを手がけるロナルド・D・ムーア監督によって作られ、2019年秋に放映開始であることがWWDC 2019で発表されました。多くの専門家や宇宙飛行士が関わる中で作られているこのドラマの魅力を、ムーア監督がインタビューで語っています。

For All Mankind: Ron Moore on His Alt History Space Race Apple+ Series | Collider
http://collider.com/for-all-mankind-apple-series-explained-ronald-d-moore-interview/

インタビュー映像は以下から確認できます。

For All Mankind — Remembering Apollo 11 | Apple TV+ - YouTube


1964年生まれのムーア監督は、宇宙開発競争まっただかなに子ども時代を過ごし、大きな影響を受けたとのこと。当時の宇宙開発競争はムーア監督がSFの世界にのめりこむことになった大きな一因であり、「当時は実際に起こった現実よりももっと大きなことが起こると思っていた」そうです。ムービー冒頭でムーア監督は「宇宙開発計画は世界中の人々の創造力を魅了しました」「宇宙を旅行できるだけでなく、人類にとってよい事が起こると思っていました」と語っています。


For All Mankindは、「もしアメリカではなくロシアが先に月面着陸していたら?」という仮定に基づくSF映画。現実にはアメリカの月面着陸をもって宇宙開発競争は一段落しましたが、ロシアが先に月面着陸したことにより、宇宙開発競争はそれまで以上に過熱していくという内容です。


このようなストーリーのアイデアはムーア監督が宇宙飛行士のギャレット・リーズマン氏と「もし宇宙開発競争が現代にまで続いているとしたら、その理由はなんだろう?」と会話していたところから生まれたとのこと。


「今日は我々の国にとっての『未来』だ。世界にとっての未来だ。我々は月に人類を送るが、そこで止まらないと約束しよう」とNASA職員が語るワンシーン。現実とは歴史が変わり始めていることがよくわかるセリフです。


宇宙船のセットはこんな感じ。


航空エンジニアのジェラルド・グリフィン氏は「ミッションコントロールのセットは、本当に、本当に素晴らしかった。私はセットに入っていた時、実際にヒューストンのコントロールセンターに入ったかのように感じました」とコメントしています。


ドラマは多くの専門家の助言によって成り立っています。「アポロ計画は人類と、人類の技術の進歩を何年も早めました」と語るテクニカル・アドバイザーのマイケル・オクダさんもその1人。


「ロンと私はNASAを舞台とした番組を作ることについて話していたんです。60年台、70年台の宇宙飛行士はロックスターのような感じだったので、これはとてもよいアイデアだと思いました」と語るのはエグゼクティブ・プロデューサーのマリル・デイヴィス氏。


当時のNASAを再現したセット。


ちらっと登場するのはシボレー・コルベット C3型


あらゆる製作側のアイデアは「現実の歴史に則しているのか」を確かめるために技術コンサルタントに相談されたとのこと。そのため、ドラマはSFでありながら非常にリアリティある内容になっています。


ドラマでは70年台でありながら女性宇宙飛行士の姿も。


「我々は本能的に、宇宙が最終的な開拓地……たどり着いて素晴らしいことを行える場所だと感じています」と語るムーア監督。


「それが人類をよりよくし……」


「冒険者、先駆者にし……」


「宇宙に人類の居場所を作れると考えています」


「For All Mankindはそのような人類の願いを訴える作品なのです」


Colliderのインタビューによると、正式なドラマの開始日は決まっていませんが、Appleは2019年秋を予定しているとのこと。ドラマは全10話で構成されており、既にセカンドシーズンの話もでてきているとムーア監督は語っています。予算については「ゲーム・オブ・スローンズほどではないですが、十分な予算ですよ」とムーア監督はコメントしました。

なお、「For All Mankind」予告編は以下の記事から確認できます。

Appleが「もしソ連がアメリカより先に月面着陸していたら?」を描くSFドラマ「For All Mankind」予告編を公開 - GIGAZINE

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in 動画, Posted by darkhorse_log

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