SONY α7R IVハンズオン:ミラーレス界の新たな王

  • 29,471

  • author Sam Rutherford - Gizmodo US
  • [原文]
  • そうこ
  • X
  • Facebook
  • LINE
  • はてな
  • クリップボードにコピー
  • ×
SONY α7R IVハンズオン:ミラーレス界の新たな王
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

キング!

今週1番のニュースと言っても過言ではないでしょう。Sonyがα7R IVを発表。業界初の35mmフルサイズ、6100万画素センサー搭載のミラーレスカメラです。Sony USの公式ページでは「大きな節目」と書かれており、その期待の大きさが伝わります。夏の終わりに海外で発売予定(アメリカ9月、ヨーロッパ8月、日本未定)のα7R IVを、米Gizmodoが一足先に触ってきました。


カメラ業界にとって、去年はなかなかワイルドな年だったと思います。デジタル一眼レフやセンサの小さいミラーレスカメラに注視してきた多くの企業(キヤノン、ニコン、パナソニック)が、フルフレームミラーレス業界に参入しました。EOS RNIkon ZLumix S1…盛り上がっております。が、彼らがどれだけ挑戦してこようとも、フルフレームミラーレス分野において王者に君臨するのはやっぱりSony。日本におけるα7 IIIの売り上げは、EOS RとNikon Zを足してもかないません。そして今回の7R IVで、Sonyはさらなる高みへ。

まず特筆すべき点は、なんといっても超高解像度6100万画素のセンサーを搭載していることで、Sony曰くこれはフルサイズミラーレスカメラでは初めてのことです。連続撮影速度は最高10コマ/秒15ストップのダイナミックレンジ。競合モデルはもちろん、一部のミディアムフォーマットカメラすらもしのぐピクセル数です。さらに240MP(2億4100万画素) のシフト撮影モード、567点像面位相差オートフォーカス。ボディも耐候性となり、グリップも新しくなっています。もうね、完全なる全方位アップデート、死角なし。

6100万画素センサ!というのにばかり目がいきがちですが、個人的に感動しているのはSonyが業界のオートフォーカスシステムの水準をどれだけ押し上げているかということ。瞳AFがアップグレードされ、リアルタイムで人間や動物をトラッキング可能。動画撮影中もトラッキングできます。新たなアルゴリズムを採用したことで、被写体の突然の動きもブレずに追うことができるのだとか。

190717_slide0101_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

190717_slide0102_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

190717_slide0103_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

190717_slide0104_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

190717_slide0105_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

190717_slide0106_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

190717_slide0107_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

190717_slide0108_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

190717_slide0109_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

190717_slide0110_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

190717_slide0111_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

190717_slide0112_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

さらには、フルフレームでの567点像面位相差AF。これ、カメラのセンサの74%をカバーしています。もっとAF頼みでいきたいというユーザーには、2620万画素 APS-Cモードがオススメ。こちら、325点位相差AFですが100%オートフォーカスポイントがカバーできます。

カメラのボタンレイアウトにもアップデートのメスが入り、手の届く位置により多くのダイヤルやホイールが詰め込まれています。また、フォーカス選択用の大きなジョイスティックや、露出補正ロックボタン、デザイン一新のナビダイヤルも良し。

実際触って、手に持って最初に感じるのは、大きくなったグリップの安定感と持ちやすさ。重さ1.5ポンド弱(665グラム)なので、グリップは使いやすさに直に関係します。大きくなったグリップGJ。

長くはないハンズオンタイムで1番印象に残ったのは、その使いやすさ。というか簡単さ。Sonyのメニューシステムあるある=ナビのわかりにくさはまだ残るものの、瞳AFをONにしてシャッター切るだけで驚きの美写真が撮れるのはサイコー。正直、カメラが勝手に撮影してて、自分はいらないんじゃないかと思ってしまうほどです。フォーカスをカメラに丸投げして、自分はフレーミングや構成に専念できるのはうれしい。

190717_slide0201_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

190717_slide0202_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

190717_slide0203_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

190717_slide0204_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

190717_slide0205_w1600
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

Sonyが開いてくれた発表イベントでは、プロがライティングした環境で撮影するチャンスがありました。瞳AFを実感するため、モデル犬まで登場。人間と同じレベルのトラッキングとは言えないまでも、犬の瞳の認識は、もちろん問題なし。十分すぎる瞳AFを体感できました。人間のモデルの横に行っても、瞳AFが人間に引っ張られることなく、被写体の犬にちゃんとロックオンされていました。Sonyのオートフォーカス強すぎ、向かうところ敵なしです。

メジャーなアップデートであと触れておきたいのは、マイクのアクセサリ。ECM-B1Mマイク(350ドル、約3万7900円)とXLR-K3M XLRマイクアダプタ(600ドル、約6万4900円)。どちらもオーディオコンバーター(アナログ→デジタル)内蔵で、α7R IVがデジタルオーディオをそのまま動画ファイルに入れ込むことができます。

ポートレート、結婚式、風景写真をフルフレームで撮るならばα7R IV。α7R IVに興味ないという人がいるならそれは、例えばスポーツ写真家でしょうかね。シャッタースピード10FPSはスポーツでは、スピードがもう一つ足りませんから。もちろんα7R IVを買うなら、それ相当の写真の腕が必要です。プロ並み、またはプロ。だって3,500ドル(ボディのみ、換算約40万円弱ですが日本価格は少し高くなるかも)ですから。高い買い物です。これは!と思った人は、今からお金を貯めましょう。

2018年、α7R IVの前モデルとなるカメラを「ミラーレス界の王」とレビューしましたが、この夏、王の座は入れ替わります…。

Source: Sony

α7R IV ほしい?

  • 0
  • 0
Sony

シェアするX