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国内最大IMAXレーザー「グランドシネマサンシャイン」披露。池袋に19日開業

7月19日に池袋で開業するシネマコンプレックス「グランドシネマサンシャイン」。オープンを控えた17日に、新商業施設「キュープラザ池袋」とともにシネコンの内部を披露する内覧会が報道関係者を対象に開催された。併せて、全編フルサイズのオリジナルIMAX映像「TRANSPHERE」が初上映された。

グランドシネマサンシャインが出店する商業施設キュープラザ池袋

「グランドシネマサンシャイン」は、佐々木興業と東急不動産が、新商業施設キュープラザ池袋の4階~12階に19日午前10時30分より開業。スクリーン数は12で、約2,500の座席数は都内最大級。また、IMAXレーザー/GTテクノロジーを採用するシアター12の縦横最大値18,910×25,849mmは、常設の商業用映画館で日本最大としている。

グランドシネマサンシャインのIMAXレーザー/GTテクノロジーを採用するシアター12。手前にいる人と比べると、その大きさが分かる
キュープラザ池袋は、JR池袋駅東口から、(ヤマダ電機隣の)サンシャイン通りを進んで左側に。サンシャイン60通りから、東急ハンズ手前の角を左に曲がっても行ける

既報の通り、「IMAXレーザー/GTテクノロジー」のシアター12と、「4DX with ScreenX」のシアター4で、「ボヘミアン・ラプソディ」などの名作を特別上映する「グランドシネマサンシャイン前夜祭」を開業前日の18日に開催予定。オープンの19日初回上映は、新海誠監督「天気の子」で、シアター12において9時から上映される。

シアター12のオープニング作品は「天気の子」

「キュープラザ池袋」は、“ENTERTAINMENT PLAZA”をコンセプトに、グランドシネマサンシャインを中心とした、旗艦店・エリア初・新業態など全16店舗が軒を連ねる池袋東口エリア最大級の商業施設。そのオープンを前に、全てのショップと、グランドシネマサンシャインの最新シアター施設が披露された。

常設の映画館として国内最大となる18.9m×25.8m(高さ×横幅)のスクリーンを備えた「IMAXレーザー/GTテクノロジー」を導入したシアター12は、最大画角1.43:1。通常のスクリーンに比べて上下合計で約40%広がった画面で楽しめる。2台の4Kレーザープロジェクターで投写し、広色域/高コントラストな映像を再現。

巨大スクリーンのシアター12
2台の4Kレーザープロジェクターを装備

音響は、12chサウンドにサブバスを加えたサウンドシステムを導入。天井と両サイドにもスピーカーを備える。「一般的な映画館の10倍のダイナミックレンジで、音を聴くだけでなく体感できる」としている。

壁面

このシアター12を含む一部スクリーンのシートは、通常シートのほかにグランドクラス/プレミアムクラスというグレードを用意。グランドクラスは通常料金+1,500円(700円分のミールクーポン付き)/プレミアムクラスは+3,000円(1,200円分のミールクーポン付き)で利用できる。また、シアター12の最前列はフラットシートになっており、寝転んで鑑賞できる。

通常シート
グランドクラスシート
プレミアムクラスシート
シアター12の最前列フラットシート

そのほかのスクリーンでは、最新レーザープロジェクションシステムと3D音響が一体となったシネマサンシャインオリジナルの劇場規格「BESTIA(ベスティア)」をシアター5と6に導入。

BESTIA採用のシアター6

両シアターにはクリスティ製の4Kレーザープロジェクター「CP4330 RGB」を採用。1.35型DMDチップ搭載で、28,000ルーメンの明るさと、UHCレンズ採用による最大6,000:1の高コントラストを実現。2D/3Dともに光源寿命の3万時間を超えても明るい映像を観られるという。

シアター5/6ともに立体音響のDolby AtmosとDTS:Xの両方をサポート。シアター5にはQSC製のフラッグシップ4ウェイスピーカーを採用。歪みを抑え、「どこまでも伸びるハイトーン」が楽しめるという。シアター6にはVIVEオーディオスピーカーを採用し、劇場内へ均一にシャープでクリアな音を届けるという。

館内全シアターにRGBレーザープロジェクターを導入したのは、シネマコンプレックスでは日本初。Rec.2020の色域もカバーしているという。使用しているモデルは2Kの「CP2315-RGB」や「CP2320-RGB」。0.98型DMDチップを搭載する。

シアター4は3面スクリーンと動くシートの「4DX with ScreenX」を導入

12階ラウンジスペースの天井には10×30m(縦×横)のLEDディスプレイ「Motion Ceiling」で作品紹介などの映像が流れる。12階の壁面はガラス張りとなっており、館外からもLEDディスプレイの映像が観られる。

12階のLEDディスプレイ
各階/シアターに特徴ある内装を採用

全シアターでペーパーレスのQRコード入場システムを導入。スマホに表示したQRコードを入口でかざしてスムーズに入場できる。なお、スマホを持っていない人には、館内のチケット売り場で紙のチケットを用意するという。

スマホをかざして入場
チケットコーナー
物販スペース

【鑑賞料金】
一般1,800円
シニア1,200円
3D鑑賞料金+400円(メガネ持参時は+300円)
4DX鑑賞料金+1,100円
ScreeenX鑑賞料金+600円
4DX with ScreenX鑑賞料金+1,500円
IMAX 2D鑑賞料金+700円
IMAX 3D鑑賞料金+1,100円
BESTIA鑑賞料金+200円

5階と12階には、オリジナルブランドのカフェやレストランを出展。5階のカフェ「クラッパーズダイナー」は、アメリカンヴィンテージ風の店内で、スイーツワッフルやオリジナルドリンクなどが楽しめる。12階レストラン「バール パノーラマ」は、最上階からの景色を楽しみながら、パスタやピザ、ワインなどが味わえる。

5階カフェ「クラッパーズダイナー」
12階レストラン「バール パノーラマ」
高層の眺望を楽しみながら食事できる
4F飲食販売

グランドシネマサンシャインが出店する「キュープラザ池袋」には、映画館より上の14階には池袋唯一となる“日本一高い天空のバッティングセンター”「池袋バッティングセンター」が登場。そのほか、アミューズメントの「プラサカプコン」や、キャラクターカフェ「カプコンカフェ」、各種飲食店や雑貨ショップなどが出店している。

池袋バッティングセンター
カプコンカフェ
火鍋専門店 小肥羊(シャオフェイヤン)
AWESOME STORE & CAFE IKEBUKURO

「最高の映画館」。国内初の全編IMAX作品も上映

佐々木興業の佐々木伸一社長は、「我々にできる最高の映画館を作った」とし、“顧客目線”にこだわったポイントとして、ペーパーレスのスマホQRコード入場システムなどを紹介。また、“最先端・最高峰技術”として、IMAX/GTテクノロジーや日本初の4DX with ScreenXについて説明。

佐々木興業の佐々木伸一社長

座席の番号表示やトイレの案内など、細部のデザインまでこだわったとのことで、「シネコン新時代の夜明けたるシネマサンシャインをお楽しみいただければ」とした。また、12日に閉館した池袋シネマサンシャインにも触れ、「最終上映も多くのお客さまの前でシャッターを下ろして、本当に感動した。グランドシネマサンシャインも、このようにかわいがっていただける映画館になるように最善を尽くしたい」と述べた。年間の来場者数の目標は200万人程度で、売上目標は30億円。

IMAXのGiovanni Dolci氏(Head of Global Sales)は、IMAXが世界80カ国以上、1,500劇場以上に広がっていることを説明し、新たにグランドシネマサンシャインもそこに加わったことを歓迎。「IMAXはプレミアムな映像体験に変革をもたらす進歩したシネマテクノロジー。今までにない形で超大作を楽しんでいただける」とした。オープニング作品が新海誠監督「天気の子」となることについては、「IMAXのキャンバスを使って上映する最初の作品にピッタリ」と述べ、今後は「ライオン・キング」や「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」などが今後このシアターで上映されることを明かした。

IMAXのGiovanni Dolci氏

このシアター12で、日本初となる全編フルサイズのオリジナルIMAX映像「TRANSPHERE(トランスフィアー)」が初上映された。

「生きてるだけで、愛。」で長編劇場映画デビューし、新藤兼人賞を受賞した関根光才監督の作品。主演は映像作品初主演となる俳優の佐藤緋美とモデル・る鹿(るか)。全編フルサイズのIMAX映像の制作は日本初の試みとなる。この映像は、シアター12での映画本編前の予告編などの時間帯に上映される見込み。

TRANSPHERE

関根光才監督も登壇して作品について紹介。テーマは「輪廻」で、若い男女が様々な年代、場所で過ごす姿を描いた「時空を超えたラブストーリー」。IMAXの広い画角に合わせて撮影した映像と、サウンドアーティストevalaによる12chを活かした音響なども注目ポイントだという。主演の佐藤緋美、る鹿(るか)も登場して映像への驚きなど感想を語った。

左から関根光才監督、る鹿、佐藤緋美
日本語での演技は初という、中国出身の、る鹿