「人生は一度きり」わたしの20代はまさにそれだった。
そのせいで気付けば借金を抱え、お金のことを真剣に考えなければと思い始めた。多くの人と同じく、わたしも数え切れないほどのミスをしてきた。
その過程で、肩の力を抜くことを学び、わたしが30代後半になった今でも使っている、資産形成のための多くの学びを得た。もしあの頃に戻れるなら20代の頃の自分に教えたい、わたしの大切な学びをいくつか紹介しよう。
お金は二の次
もちろん、お金は重要だ。
家計のやりくりと賢い投資で、お金をどう管理したらいいか学ぶことは、間違いなく将来にとってプラスだ。だが、数字だけで考えるのは、最も効果的な財産の築き方とは言えない。
わたしが学んだのは、自分がどんな人生にしたいか考える —— 自分にとって何が本当に重要か、正直になる —— こと、そのためにお金を使うことが必要ということだ。
例えば、わたしの場合は自由と創造力に価値を置いている。だからこそ、学校で子どもたちを教える仕事 —— 給料も良く、休暇も多いため、世界中を旅できる —— を見つけた。
フリーランスになったときは、いざという時のための貯金がいかに必要不可欠か、学んだ。
お金が重要でない、ということではない(重要だ)。
だが、お金は自分の人生の目標にどう役立てるかが重要なのだ。
自分の人生の質を上げるために資産形成ができているか確認するには、自分に対して"正直であること"と"チェック"が必要だ。
お金について学ぶのは楽しい
会計士だらけの家庭で育ったわたしはかつて、お金に関する知らない言葉を耳にするたびに興味津々だった。
スプレッドシートを使うのは、わたしにとって必ずしも"楽しいこと"とは言えないが、振り返ってみると、お金について学ぶのは"楽しいこと"になり得た。
借金の返済計画を考えるのは、20代前半のわたしにはハードルが高かったかもしれないが、もっと自分にあった貯金の仕方、財産の築き方を学ぶことはできたはずだ。
言い換えれば、正しい文脈に置けば、お金について学ぶことは楽しいことになり得る。
例えば、交渉術を身につけたことで、浮いたお金をいざという時、仕事を失った時のための貯金に回すことができるようになった。
クレジットカードの賢い使い方を学んだことで、もっとたくさんの国に旅することができるようになった。
『バカな質問』などない
お金 —— 中でも財産の築き方 —— については、必ずしも誰かが教えてくれるわけではなく、親がそう導かなければ学ぶのは難しいかもしれない。
わたし自身、9000ドル(約98万円)のクレジットカード債務を抱えた状態で失業するまで、親に話を聞いたり、お金に関する本を読むことをプライドが許さなかった。
専門家に相談することを含め、お金について学ぶ方法は数えきれないほどある。だが、自らの人生に取り入れるかどうかは、自分次第だ。
好きなことをやって、お金を稼ぐことは可能
自分の好きなことでお金を稼ぐこと、イコール情熱に従うことではない。
自分が持つスキルに注目し、その仕事が必ずしもつまらないとは限らないと理解することだ。
ただ、ノウハウはもちろん、市場でどんなスキルが求められているか、より多く稼ぐためにどう交渉したらいいかを知る力が必要だ。
20代のわたしが当時求めていたのは、アーティストでいることだった。
だが、生活のために絵を売ることがお金持ちへの道ではないと分かっていた。
代わりにわたしは、海外で生活しながら小学校の子どもたちにアートを教えるため、アートをシェアすることと教師の資格に対する自分の愛を結びつけた。
その後、より柔軟なキャリアに転じたときには、わたしは物を書くことに対する愛を選んで自分を売り込み、フルタイムのフリーランスのライターになった。
今、わたしは自分のしていることを心から楽しんでいる。うそはない。
一番重要なのは、自分の健康
資産形成は重要だが、自分がそれを楽しむためにここにいなかったら何の意味があるだろう?
20代の頃、わたしはパーティー三昧の日々を送り、ジャンクフードばかり食べていた。
今は年齢を重ねて(そして若い頃よりも賢くなっていることを願う)、自分のお金を自分が楽しめるように使いたいと考えている。
加えて、地元の食材を使った、手の込んだ食事の方が断然美味しい。
身体的な健康と同じく、精神的な健康も重要だ。
わたしはメディテーションのアプリを使って、静かな時間を過ごすために、朝のゆっくりする時間を確保している。
こうしたセルフケアの全てが頭をすっきりさせるのに役立ち、自分のライフスタイルに合った最良のお金の使い方を見つけることができるのだ。
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Image: Getty Images
BUSINESS INSIDER JAPANより転載(2019.07.13)