「社長が『会見したら全員クビ』」 宮迫さん謝罪会見
反社会勢力のパーティーで会社を通さない「闇営業」をしていたとして、吉本興業との契約を解消されたお笑いコンビ「雨上がり決死隊」の宮迫博之さん(49)と、謹慎処分中の「ロンドンブーツ1号2号」の田村亮さん(47)が20日午後、東京都内で記者会見を開いた。
会見は吉本興業を通さず、2人が設定し、都内のイベントスペースで開催された。宮迫さんは冒頭、謝罪をしつつ「(吉本興業の岡本昭彦社長から)会見をしたらお前ら全員クビにするからな」と言われたことを明らかにした。
黒のスーツに黒のネクタイで会見に臨んだ宮迫さんは、時折声を詰まらせながら「保身からくる軽率な嘘から大きな騒動になってしまった。詐欺被害に遭われた被害者に、不快なつらい思いをさせてしまった」と述べ、頭を下げた。
そのうえで、「金額や経緯、事実について会見をさせてほしいと直訴したところ、会社側から『静観でいきましょう』といわれた」と、吉本興業側から止められたことを明かした。
会見の開催をめぐり、2人が弁護士を雇い、会社側とやり取りするようになると、「2人の引退会見か会社との契約解消か、どちらかを選んでください」とする書面が届いたという。宮迫さんは「ただ謝罪をしたかった。正直不本意な形となってしまった」と述べた。
田村さんも謝罪の言葉を述べながらも、会見の開催をめぐって会社側に対し「不信感しかなくなった」と訴えた。
今後の活動については2人とも「今は引退は考えられない」と話した。
吉本興業の広報担当者は会見を受けて、「内容を精査したうえで、後日なんらかの対応をする」としている。
宮迫さんは約5年前に振り込め詐欺グループの会合で営業した件で、今年6月、吉本興業から謹慎処分を受けた。当初は報酬を受け取っていないとしていたが、100万円の受領が判明。今月19日発売の写真週刊誌には、福岡市で2016年、約7億5千万円相当の金塊を盗んだとして窃盗罪に問われた人物らとの写真が新たに掲載され、同日付で吉本興業との契約を解消された。