AIが人の顔に似せようと頑張った結果がこの悪夢。
韓国科学技術院(KAIST)と韓国大学電気工学科のエンジニアたちが共同で、「Progressive Face Super-Resolution」というAIアルゴリズムを作り、つい最近その研究の成果が発表されました。
これは低解像度の画像を高解像度に変換するためのもので、画質が粗くてピクセルがカクカクしていても、かなりの精度で滑らかな元画像を再現できる、というものです。使用目的はたとえば、監視カメラに写った低解像度の映像から、人物をより判別しやすくしてくれたり…なんてことが想定されているようです。
わざと間違った使い方を試してみた
ですがAIの専門家ジョナサン・フライ氏の手により、まったく違う目的でこのアルゴリズムが試され、思いもせぬ悪夢が生み出されることとなりました。
それがシンプルなビット数で描かれたTwitterの絵文字アイコンから、リアルな人間を再現しようとしたもの。トップ画像のほかには、こんな結果も生まれています。
一度画面から離れて、薄目で見ると概ね同じ画像なのですが、それを止めると細部に悪魔が宿っていることがわかるかなと。
FuturismとbOinGbOinGによりますと、フライ氏は「Progressive Face Super-Resolution」は顔の特徴となる目鼻口を探すよう訓練されているため、どうしても顔を作ろうとする、といった旨を話しています。だからといってピッツァのペパロニが唇になっても良いワケではありませんけどね。
よくよく見ると、サンタクロースとブタはイイ線行ってる印象ですが、噴水のようなヒトですらないものを再現した結果は、もうヘヴィメタル系のジャケ写みたいになっていますし、手を挙げた女性や3人家族といった人物は、美醜が問われる案件になっています。
斜め上をゆくAI
かつては人の顔を生成するAIから、ニューラル・ネットワークの繋がりをひとつずつ切っていき、最終的にミイラのように朽ち果ててゆくデジタル九相図が作られたこともありました。
AIは訓練されたことをちゃんとこなせる反面、イレギュラーな注文には人間の予想の遥か斜め上をゆく結果を出すこともあったりします。
そのたの結果もナイトメア
フライ氏のブログでは、更なる生成結果を掲載しています。黄色い顔の絵文字はタレ目のミスター・ビーンみたいな顔ですし、ウ○コ絵文字はかなり軟便になっています。ほかにもゲーム『DOOM』や『マイクタイソン・パンチアウト!!』といったゲームのキャラに適用したもの、それに『マインクラフト』のテキスチャー類は、強引に顔を再現しようとした結果、苦しみで歪んだ顔の集合体みたいになっています。
是非ともおやすみ前にご覧ください。
Source: Cornell University, I Forced a Bot... via Futurism via bOinGbOinG