今度誰かにフィードバックや批評を伝えるときは、その目的や達成目標についてよく考えてみてください。
そして、目的に合ったフィードバックの仕方を選んでください。
自己改善サイトFarnam Streetによると、フィードバックには、称賛・アドバイス・評価の3種類があるそうです。
Farnam Streetは次のように説明しています。
(Farnam Streetは記事の中で、Roger Fisher氏とAlan Sharp氏の『Getting it done:How to Lead When You’re Not in Charge』を引用しています)
あなたの目的は、称賛の気持ちを伝えることですか? アドバイスを与えることですか? それとも、評価(格付けや業績評価など)を伝えることですか?
人はついこの3つを同時に行えると思ってしまいますが、たいていの場合はうまくいかず、むしろ逆効果となります。
言い換えれば、誰もが「批判のサンドイッチ」の真ん中に何が挟まっているのか、本当は気づいているということです。
とくに、前と後の賛辞がありきたりでわざとらしければ、すべては台無しです。
具体的なフィードバックが必要
相手の心に届き、学びを与えられるようなフィードバックを提供したいなら、状況と目的に合った具体的なフィードバックを与えるようにしてください。
たとえば、人にやる気を与えたいなら、嘘偽りのない、心からの称賛の言葉をかけるようにします。
ただ「グッジョブ」とだけ言うのではなく、「今日の会議、脱線しないようにうまく進行してくれたね。ありがとう!」と言うようにしましょう。
Farnam Streetは、次のように言っています。
称賛を伝えるときは、本人のことを直接褒めてあげてください。そして、その人と、その人の努力を高く評価していることを伝えましょう。
一方、アドバイスを与えるときは、その人自身ではなく、その人が何を達成しようとしているのかに注目してください。
またそのとき、単に間違いを指摘するのではなく、これまでに達成した業績を認めてあげた上で、さらに良い結果を得るための手助けをするようにします。
評価は有益なフィードバックツールではない
最後は評価について。
Farnam Streetは、評価がそれほど有益なフィードバックツールだとは考えていません。
たとえば、半年ごとに業績評価をするとしても、その時点でフィードバックを与えるにはもう手遅れである場合がほとんど。
それよりも、プロジェクトが進行している最中に、仕事ぶりへの評価や改善点を伝えるほうが、士気も高められるし、本人も必要な微調整をリアルタイムでできるので有益です。
普段から効果的なやり方で良い行いを励まし、悪い行いを諌めるようにしていれば、わざわざ業績に点数をつけて伝える必要はありません。
また、業績評価などのオフィシャルな考査は、評価される本人にとって感情的な負荷が高いイベントです。
そうした場では、与えられたフィードバックにじっくりと耳を傾けたり、咀嚼したりすることが難しくなります。
相手に耳を傾けてもらえるフィードバックを提供したいなら、具体的で正直、適切でタイムリーなフィードバックをするように心がけてください。
称賛を伝えるときは心をこめて誠実に、アドバイスを与えるときは、達成しようとしている事柄にフォーカスします。
あなたが管理職や経営者なら、どうしても公式な記録が必要でないかぎり、形式的な業績評価はなるべく行わないようにしましょう。
実際、業績評価でフィードバックを与えられるまで、本人がその内容に気付いていなかったとしたら、それはそこまでのプロセスに間違いがあったということ。
そして、おそらくそれは、上司であるあなたの間違いなのです。
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Image: Unsplash
Source: Farnam Street
Nicole Dieker- Lifehacker US[原文:How to Give Feedback People Will Listen To]