上司と良好な関係が築けるかどうかはすべて「コミュニケーション」にかかっています。

では、適切な情報を適切なタイミングで確実に伝えるにはどうすればよいでしょうか?

もちろん、一番良いのは、上司自身がどんな情報をいつ受け取りたいのかをはっきりとわかっていて、自ら指示してくれることです。

しかし実際には、部下のほうから率先して情報を共有しなければならないことが多々あります。

そして、そのような部下から上司への積極的な働きかけを「マネージング・アップ(managing up)」と呼びます。

今回は、「マネージングアップ」の3つのやり方を紹介します。

1. プロジェクトの進捗状況を知らせる

Know Your Teamの最近の投稿によると、上司が最も重視し必要としている情報は、部下が取り組んでいるプロジェクトやタスクの進捗状況なのだそうです。

最近私たちが行った、355人を対象としたアンケート調査により、上司が知りたがっている情報の第1位は、プロジェクトの進捗状況であることがわかりました。

この結果を聞くと、こんな疑問が湧いてくるはずです。「進捗報告は毎日すべき? それとも毎週?」

もちろん、次のように直接上司に確かめることもできます。

「私が取り組んでいる仕事の可視性を高めるにはどうすればいいですか?」「透明性を高めるべき意志決定やプロジェクトはありますか?」

先日紹介した「耳を傾けてもらえるフィードバックを与える方法」で、私は業績評価でフィードバックを与えられるまで、部下が自分の状況に気づいていなかったとしたら、それは上司に責任があるのだと書きました。

同じように、あなたがプロジェクトについて上司に相談したときに、上司があなたの進捗状況(と、なぜそうなっているかの理由)を把握していなかったとしたら、それはあなたが効果的なコミュニケーションをできていなかったということです。

2. タイミングを計る

おそらく多くの人が、上司にプロジェクトの進捗報告を送ったのに読んでもらえていなかったとか、すでに伝えたはずの情報を再度報告させられたという経験があると思います。

ここで2つめのヒントを紹介します。それは、上司の好む仕事のやり方を学べということです。

プロジェクトの進捗報告を「いつ」「どのように」受け取りたいかもそのうちの1つです。Know Your Teamは次のように言っています。

上司の好む仕事のやり方に精通すればするほど(どの方法でフィードバックを受け取りたいか、最も生産的になる時間帯はいつかなど)、上司との関係をより良くするために自分の行動を調整しやすくなります

先日紹介したフィードバックに関するヒントを上司との会話で活用してもいいでしょう。

上司の業績について嘘偽りのない称賛を伝えられるなら、ぜひそうしてください。アドバイスを与える必要があるなら、具体的かつ業務にフォーカスしたものにします。

結局のところ、上司の役割の1つは、あなたが仕事を円滑に行うのを助けることなのです。

3. 上司の期待を把握する

一方、部下であるあなたの役割の1つは、上司の期待を把握することです(もちろん、上司自身が期待を示すべきですが、ここでは上司にも助けが必要だという前提に立っています)。

Know Your Teamは、次の2点を明確にすることが部下であるあなたの使命だと言っています。

  1. 上司にとっての「成功」とは何か
  2. 「成功」を達成するために、上司とどのようにコミュニケーションをとればいいか

上記の準備をすべて整えたら、あとは自分の仕事に一生懸命に取り組み、上司が好むやり方で定期的に進捗報告をするだけです。

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Photo: Toa Heftiba (Unsplash)

Source: Know Your Team

Nicole Dieker - Lifehacker US[原文