有名な生産性向上の手法の1つに、ポモドーロ・テクニックがあります。

これは30分おきに5分、3時間おきに30分の休憩を取ることで集中力を保つという時間管理術です。

私も数カ月おきに、この手法を試してみようと思い立ちます。最初はこの時間割を厳密に守っているのですが、だんだん守れなくなり、そのうちあきらめてしまいます。

あなたも私のようにポモドーロを試しても長続きしないタイプなら、以下にご紹介する、よりシンプルなやり方のほうが向いているかもしれません。

ポモドーロ・テクニックを習慣化できない理由

ブロガーのAlexey Guzey氏は、ポモドーロ・テクニックの時間割が守れなくなるのは、仕事と休憩の時間帯をすべてこの手法で管理しようとするからだと言っています。

30分おきに休憩を取るためには、作業を始めてから何分経ったか、常に頭の片隅でカウントしている必要があります。

あるいは、このテクニックが使えるまとまった時間が取れるまで、作業の開始を先延ばししてしまいがちです。

また、たとえ数分間でも本来の作業を離れると、

  • このセッションをリセットすべきか
  • あるいは次の休憩タイムまで仕事を続けるか

という悩みが生まれます。

このように、ポモドーロ・テクニックは実際の場面では使い勝手が悪い点が多いのです。

時間を決めて継続する

この問題を解決する方法があります。1日のスケジュールの中で、ポモドーロの時間割をあらかじめ決めてしまえば良いのです。

こうすれば、たとえどのタイミングで仕事を始めても、毎時間、0分と30分からの5分間は休憩時間になります。また、3時間ごとに30分の休憩を取るよう設定できます。

例えば、始業時間が朝9時だとしましょう。この場合、9時からの5分間は仕事が始まったばかりですがいきなり休憩時間となり、そのあとは9時30分まで作業をします。

時間が来たら5分間休憩を取り、さらに10時ぴったりまで働きます。再び5分間の休憩をとり、10時30分まで働く、この繰り返しです。

さらに11時と14時、17時に30分の休憩を設定します。このスケジュールについては、Alexey氏のサイトに時間の割り振りを解説した図があるので、参考にしてください。

このスケジュールを数日試せば、きっと慣れてくるはずです。これなら、何時に仕事を始めても、自分がポモドーロのサイクルのどこにいるのかを把握できます。

継続できない場合は?

どうにも気が散って集中できない時は、場所を変えたり、別の仕事をしたりして、集中力を取り戻してもかまいません。

ただし、スケジュールだけは何があってもそのままです。これはある意味、瞑想のテクニックにも似ています。決して気が散らないようにするわけではなく、気が散っている自分に気づき、なおかつそのことにイライラせず、再び集中した状態に戻すのがミソです。

このシンプル版でも、ポモドーロ向けのタイマーアプリを使ったり、30分ごとにアラームを設定したりして時間を意識する方法は、通常版と同じように使えます。

ただしスケジュールは決して変わらないので、アラーム設定は常に同じ時刻になります。

生産性向上のテクニックには、万人向けの手法は存在しません。とはいえ、あなたが習慣やルーティンを守ることで仕事のペースをつかむタイプなら、この時間割を決めてしまうやり方のほうが、通常のポモドーロ・テクニックよりも効果があるはずです。

あえて固定したスケジュールを決めることで、その時々で予定を立てたり、ポモドーロ・テクニックを管理したりする労力を省くことができます。

それによって、本来の仕事により集中できるというわけです。

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Image: LanKogal/Shutterstock.com

Source: Guzey

Nick Douglas - Lifehacker US[原文