キッチンからコードが消える! 新規格Ki(キー)で無線給電する「ワイヤレス・キッチン」

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  • author Victoria Song - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岡本玄介
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キッチンからコードが消える! 新規格Ki(キー)で無線給電する「ワイヤレス・キッチン」
Image: Gizmodo/facebook

料理する人ならいち早い実現を願うはず!

ドイツのベルリンで開催中の家電見本市「IFA NEXT Startup-Days 2019」。ここで米Gizmodoのソン記者が、台所でKi(キー)無線給電ができる、コードを必要としない台所用家電を見てきました。


我が家の台所は狭苦しいのですが、おそらく皆さんのお宅もそうでしょう。なのでワイヤレスパワーコンソーシアム(WPC)は、IFAで新しいKi(キー)コードレス・キッチン規格を推しているのです。これが浸透すれば、いつか我々はすべての台所用家電を、天板から直に給電できるようになるでしょう。

もうコードは要らない!

もうトースターと熱風フライヤー、それにブレンダーや炊飯器らと椅子取りゲームをしなくても良くなるんです! もしこれが本当だったら最高なのですが、デモを見るべく立ち寄ったWPCのブースにて、その可能性に焦れったく思わされてしまいました。

どのように作動するのか?

コンセプトは、スマホで使うQi無線給電の標準規格と同じ。磁気コイルが天板の下に仕込まれており、最終的に電化製品と調理器具がコイル同様に対応するのです。WPCキッチン・ワーク部門長のハンス・カブロウ氏いわく、Ki給電は大理石、花崗岩、木材、ラミネート加工など、非金属製の天板の上でなら機能するだろうとのこと。

KiとQiの違いは?

KiはQiとまったく同じというワケではないようです。そもそもQiはもっと小さなコイルを使用し、大体15W程度の上限があります。ですがKiのコイルはもっともっと大きく、2.2kW(2,200W)まで出力できます。なのでKiではスマホの給電は出来ないのですが…カブロウ氏によると将来の台所にはQi給電が組み込まれる可能性もある、とのことでした。

狭い台所を最大限に活かす

狙いとしては、狭いスペースを最大限に活用し、下ごしらえだけでなく調理にも使えるようにすることです。なのでいつの日か、専用コンロや、たくさんの調理器具を必要としなくても、食べ物を温めることができる無線のスマート・フライパンが登場するかもしれません。

いつ実現するのか?

それはWPCの会員となっている個々の企業次第です。多くの異なる企業が1つの目標に向けて協力することは、最も簡単で最速ということでもないのです。

たまにしか使わないフードプロセッサーなども、コードを伸ばして、使用後にまた巻き取って、という手間から解放されるなら、早く現実のものとなって欲しいですよね。