iPhoneじゃないけど、iPhoneのおかげで成立する製品です。
今夜11日2時から、聖地スティーブ・ジョブス・シアターでApple Special Eventが始まります。あと数時間ですね! 最近はサプライヤー経由のリークが多すぎて、世の中的にはもう発表会をリアルタイムで見ない人が多いんですってね。正直、このイベントを見ずに寝るとか無理無理…。
ぶっちゃけ、ギズモードに居る理由の一つに、仕事でAppleのキーノートが見れるから、っていうのはある。それくらいにAppleの発表会は大好きです。今夜はギズモードのリアルタイム更新をよろしくお願いいたします。
噂をおさらい
言うまでもなく今夜のイベントでは、新型「iPhone」の発表がメインディッシュになると予想されています。これは例年通り。ほかにも、「Apple Watch Series 5」、新「Apple TV」の発表が噂されています。Apple TVはA12チップを搭載するとのことで、この秋に始まるゲームのサブスク「Apple Arcade」のための新型と見ると自然な流れですね。
Apple Watchもチタニウムモデルに期待です。ちなみにApple Cardが純チタンではないのは、チタン合金でないと脆いからでしょう。なので、Apple Watch チタンモデルも純チタンではなく「チタン合金」になるかと思いますが、チタン合金特有のくすみがどうApple Watchに反映されるか楽しみです。
もう一つの新プロダクト
Appleファンでありつつも、実のところ、最近はiPhoneに対する期待感が薄れつつあります。iPhone XS Maxはそもそも名前にセンスがないですし、市場に迎合しすぎかと。iPhone 5まで、iPhoneは1種類しかありませんでした。これはAppleが定義するiPhoneは1つしかなかったからです。別に「ジョブズならこうしない」みたいなことは言わないけど、それにしても最近は八方美人すぎて、iPhoneが自分のなかでちょっと距離をおいた存在になっていました。
正直、その思いは今後も変わることはないでしょう。iPhoneはもはやインフラですから。しかし、今年のApple Special Eventの噂を追っているときに、あまりにも期待感してしまう噂がありました。あー、まだiPhoneにこんな可能性があったのかと。それがApple製の「忘れ物防止タグ」が登場するという噂です。
忘れ物防止タグは、すでにある製品でいうと「Tile」などにあたるもので、鍵やカバンにつけておくことで、紛失したとしてもTileのGPSから位置を特定できるというもの。Tile自体にGPSが搭載されているわけではなく、Bluetoothでスマホと接続して使います。スマートフォンのGPSを使い、Bluetoothが途切れた(つまり自分の身から離れた)位置を紛失した場所として記録するというわけです。
加えてTileの便利なところは、「クラウドネットワーク」を使って、ほかのTileユーザーが近くを通れば、他人のスマートフォンと自分のTileが接続され、その位置情報がわかるということ(このクラウドは雲のCloudじゃなく、群衆のCrowd)。つまり、Tileユーザーが近くに居さえすれば、失くしたものが移動したとしても、その位置が追跡できるというメリットがあります。
Apple製タグの本当の凄さ
iOS 13で、Appleはひそかにこんな機能が発表されていました。
ざっくり言うと、この機能は先ほど紹介したクラウドネットワークと同じような機能です。iPhoneをCellular・Wi-Fiと接続されていない状態で失くしたとしても、他人のiPhoneと自分のiPhoneがBluetoothで繋がり、紛失した位置が見つかるというわけ。この機能については、度々Appleファンのなかで噂になっていたので知ってはいたのですが、Apple製の「忘れ物防止タグ」の噂と紐づいたときに、Appleがなぜこの製品を発表するのかが理解できます。
おそらくこのApple製のタグは、近くに通ったiPhoneユーザーとBluetoothで接続されるものと思われます。とくに日本では、iPhoneユーザーが半数ほど。この機能がもし実現されれば、少なくとも都市部では忘れ物防止タグの電池が切れるまで、GPSで追跡できるでしょう。
iPhoneはインフラと言いましたが、まさに既存のiPhoneのネットワークを使い、こういう使い方もできるのかと。ちょっと圧倒されています。もちろん、まだ噂段階なので実際はどうなるのかわかりませんが、今夜の注目ポイントとして「忘れ物防止タグ」ぜひ注目して見ておくといいかと思います。iPhoneとかApple Watchのほうがおそらく華やかに発表されると思うけど、実は一番イノベーティブなのは忘れ物防止タグですね。
最後に
最後に、今回の発表会についてちょっとお話させてください。今夜のAppleの発表イベントは、異例な形が取られるのではと懸念していました。というのも、前回3月に行なわれたApple Special Eventがとても異例な形で行なわれたからです。
前回は、まさかのイベント数日前に、新型iPad mini、iMac、AirPodsが発表。いわゆるハードウェアは、発表会の直前にプレスリリースでサクッと発表されたものでした。そして当日の発表会では、「Apple Card」や「Apple Arcade」といった新サービス群が発表。昨今、AppleはiPhoneやMacの売上が主体のハードウェアビジネスから、Apple Musicといったサービス主体の移行しようとしています。
なので、今回の発表会も、もしかすると今までとは違う方法で発表するかも?と懸念したのですが、今のところ噂を追っている限り、去年と同じようなハードウェア盛り盛りの発表会になりそうです。
懸念していたと言いますが、これは決して「Appleのサービスはつまらない」と軽視しているわけではありません。Appleの本質は、既存のもの・ことをテクノロジーの力でイノベートし、人々に新しいライフスタイルを提案すること。別にハードもソフトも関係ないことは知っています。
しかし本音を言うと、やはりAppleファンとしてはハードウェアの発表がないと寂しいんですね。iPhoneに対するワクワク感が薄れつつも、Appleが定義する「2019年のiPhone」はどういうものなのか気になってしまうわけです。Appleが作るハードウェアにいつも感動させられていたい。今年もその願いが叶いそうで、ひとまず嬉しい想いです。
キーノート1時間前にこっそりサイトでiPhoneが発表されたら笑うけど。
Source: Apple