飛行機に何度か乗ったことがある人なら、おそらく、安全に関する案内を聞き覚えているでしょう。
「避難する際は、落ち着いて一番近い非常口に向かってください」という類のものです。
でも、その情報をただ耳で聞くのと、実際の状況を頭の中にイメージするのとは違います。
そこで日本航空(JAL)は、従来と異なる機内安全ビデオを作成し、フライト中のさまざまな緊急事態の際、どのようなことが起こるかを具体的に説明しています。
安全上の指示を守らないとどうなる?
ビデオは、「ゆったりと席に着いて、フライトをお楽しみください」というような、航空会社の安全ビデオによくある明るい雰囲気でつくられています。
しかしその中では、安全に関する指示を守らないとどうなるかが、アニメーションで説明されています。
たとえば、シートベルトをしていない乗客が、気流による揺れで座席から飛び上がってしまったり、乗客が荷物を持って避難しようとして、通路をふさいでしまったり。
はたまた、ハイヒールを履いたまま緊急脱出用のエアースライドを滑って、スライドが破れてしまったりする様子が描かれているのです。
緊急事態時の対応を視覚的イメージで記憶する
この機内安全ビデオの中で、どの部分が一番心に残るでしょうか。
小さい子どもが衝撃に備える姿勢を取っているところでしょうか。それとも、何十人もの乗客が墜落した飛行機から無事に脱出し、逃げていくシーンでしょうか。
いずれにしても、その映像はきっと忘れられないはずです。そして、それが大事なのです。
いざ現実の緊急事態が発生したとき、自分ひとりくらいは機内に持ち込んだバッグを持って逃げられるのでは、と考える乗客では困りますよね。
そんなときは、ビデオに出てきた、荷物を持っていこうとして通路をふさぎ、他の乗客の避難の邪魔になっていた男性の姿を思い出したいものです。
日本航空のプレスリリースにあるように、この新しい安全ビデオは、近年の世界の航空事故事例をふまえて制作されたものです。
ビデオのねらい通り、飛行機を利用する人々が、将来起こりうる緊急事態で自分の身を守る方法を視覚的なイメージとともに記憶するのに役立つといいですね。
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Source: 日本航空(1, 2), 日本航空 / Youtube
Nicole Dieker - Lifehacker US[原文]