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Twitchがゲームデータベースサイトの「IGDB」を買収、検索機能の改善が目的


Amazonが約1000億円で買収したゲームストリーミングサービスのTwitchが、ゲームデータベースサイトの「IGDB」を買収しました。Twitchは検索機能を改善するために今回の買収を行ったとしています。

We are joining Twitch! - IGDB - Medium
https://medium.com/igdb/we-are-joining-twitch-54cfdf44c496

Twitch acquires gaming database site IGDB to improve its search and discovery features | TechCrunch
https://techcrunch.com/2019/09/17/twitch-acquires-gaming-database-site-igdb-to-improve-its-search-and-discovery-features/

IGDBはゲームに関するあらゆる関連情報を包括的にまとめたゲーム専門のデータベースサイトです。Twitchが買収したことにより、IGDBのデータベースはTwitchの「検索」および「発見」機能と統合される可能性があります。なお、IGDBのサイト自体は閉鎖されることなくそのままサービスを継続するそうです。


IGDBは2015年にスウェーデンのヨーテボリでスタートしたサービス。ゲーマーコミュニティによる積極的な更新と、自動化が合わさりゲーム専門のデータベースとしてのサービスを継続してきました。IGDBにはゲームのジャンル、サポートするプラットフォーム、短い説明文、メンバーやレビュアーによる評価、ストーリーのあらすじ、ゲームモード、パブリッシャー、発売日、キャラクター情報などゲームに関するさまざまな情報が記されています。このほか、ゲームプレイにかかるおおよその時間やゲーム画面での視点(第一人称か第三人称かなど)といった、あまり一般的ではない情報まで含まれている場合もあります。

例えばIGDBの「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」ページは以下の通り。

The Legend of Zelda: Breath of the Wild (2017)


また、IGDBは特定のタイトルに出演する声優などのクレジットも行っており、声優が「このタイトルに出演している」と主張できるようにもなっています。

IGDBはデータベース内の情報を最大5万件処理できるAPIを提供しており、これは小規模なショップは無料で、その他の企業は月額99ドル(約1万円)で利用できます。IGDBによると、このAPIは数千のユーザーが利用しているとのこと。

Twitchは海外メディアのTechCrunchに対して、「何百万人もの人々が毎日Twitchを訪れており、お気に入りの配信者やコミュニティを見つけています。我々はユーザーが探しているものをより見つけやすくしたいと考えています。そして、Twitchが買収したIGDBは包括的なゲームデータベースを開発しています。買収により、Twitchの検索および発見機能をより迅速に改善・拡張し、今後より良くなった機能を提供できるようになることをうれしく思います」と買収に関するコメントを発しています。

買収に関する詳細は明らかになっていませんが、IGDBはわずか10人ほどのチームで、これまでに行った資金調達は150万ドル(約1億6000万円)ほどであるため、買収額はそれほど大きな規模ではないだろうとTechCrunchは記しています。

by Sharon McCutcheon

Twitchのエミット・シアーCEOは、同サービスの検索機能が問題を抱えており、改善する必要があると公の場で語っています。2019年初頭には「1つの間違った文字が入ると検索結果が空になる場合があります。もしくは、探していたものとは異なる配信者が検索結果として表示されるケースもあります。そういった検索機能の至らなさを修正し、より良く機能するようにします」と語り、検索機能の改善を約束していました。

IGDBは公式ブログ上で、Twitchによる買収について「我々の使命は常に世界で最も包括的なゲームデータベースの構築であり、こういった作業は小さなスタートアップでは非常に困難です。Twitchに参加することで、我々はTwitchの経験・リソース・スキルを活用できるようになり、進歩を加速し、我々が常に夢見ていたようなIGDBを提供できるようになります」とコメントしています。

なお、IGDBはTwitchの買収により、これまで有料で提供してきたAPIを無料版と統合し、無料で提供することを発表。これにより、「今後はTwitchとIGDBの情報を活用した数千種類のアプリやサービス、ウェブサイトが登場することになるでしょう」と記しています。

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in ネットサービス,   ゲーム, Posted by logu_ii

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