どこからきたの? 史上2つ目となる恒星間天体、撮影に成功

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  • author Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US
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どこからきたの? 史上2つ目となる恒星間天体、撮影に成功
Image: Gemini Observatory/NSF/AURA

宇宙のロマン。

先週、小惑星センター(MPC)は史上2つ目となる恒星間天体が発見されたかもしれない発表しましたが、やっとその姿を捉えることができでました。

8月30日、アマチュア天文学者のGennady Borisov氏は一時的に彗星C/2019 Q4(Borisov)と名付けられた天体を発見。追跡観測により、この天体は双曲線軌道を有する、つまり太陽系の重力から脱出できるほどの速度で通過していることが明らかになりました。この天体は、太陽系で誕生したわけではないということ。何という大発見…!

MPCのMatthew Holman所長は先週、米Gizmodoの取材に対して、 「科学的に楽しみなのは、今回の天体が初の恒星間天体オウムアムアとどう違うのか比較できるということ」だと語っていました。

この画像は、9月10日の夜にハワイにあるジェミニ北望遠鏡のジェミニ多天体分光装置を動かす天文学者らが撮影したもの。プレスリリースによれば、彼らは現地時間の午前3時に最終的な詳細を聞いた後、天体を捉えるために急いで、2時間もしないうちに観測できたとのこと。

もし追跡観測が彗星C/2019 Q4(Borisov)を恒星間天体だと確定したら、2017年に観測されたオウムアムアに続いて史上2番目の恒星間天体となります。研究者らはすでにこの2つの天体がどう違うのかを考え始めています。ジェミニ北望遠鏡の画像には、オウムアムアには見られなかった2つの特徴(ぼやけたコマと尾)が示されています 。

この天体は現在、太陽に近づいていて、日の出前の空の低い位置に現れるものの薄明かりのせいで観測しづらかったんだとか。Holman所長は、Borisov氏が接近中というタイミングで発見したおかげで、科学者らはその往路での姿を撮影できるようになると語っています。さらなる観測により、本当に太陽系の外からやってきたのかどうか分かるのでしょうか…?

Source: Gemini