スマホ、パソコン、テレビの画面は大量のブルーライトを放出していますが、寝る前にブルーライトが目に入ると、寝つきが悪くなります。
これは紛れもない事実ですが、ブルーライトが睡眠や目の健康に影響を与える主要な問題だと認識しているのであれば、一歩引いて見て、違う視点から考えた方がいいでしょう。
人間の目はブルーライトをカットしている?
検眼学の教授であるPhilip Yuhas氏は「The Conversation」に、ブルーライトは特に悪い影響のある科学技術ではないと書いています。太陽光の一部であり、目は常に大量のブルーライトにさらされていますが、大丈夫です。
ブルーライトが目にダメージを与えることは、マウスの実験で証明されていますが、夜行性動物の目は人間の目とは違います。
実際、目の色素とレンズがかなりブルーライトを防いでいます。ある意味、人間はすでにブルーライトを保護するものが内蔵されているということです。
そこにさらにブルーライトから保護するものを追加しても、そこまで効果はありません。
ブルーライトを防ぐサングラスやスクリーンフィルターを購入してもいいですが、Yuhas氏はお金の無駄だろうと指摘します。
私の患者が製品について尋ねてくるのですが、そうした製品はほとんどブルーライトをブロックしません。
たとえば、主なブルーライトを防ぐ反射防止コーティングは、画面が放出するブルーライトの約15%しかブロックしません。
顔からスマホをあと2〜3cm離すだけで、ブルーライトからの影響を同じだけ減らすことができます。今すぐ試してみても、あまり違いは感じないでしょう。
ブルーライトを防ぐレンズやコーティングは、睡眠の質やパソコン使用時の快適さ、網膜の健康にはほどんと効果がないと、最新のメタ分析が結論づけているのも納得です。
目の健康・寝つきをよくするためには?
米国眼科学会もブルーライト防止製品を推奨していません。
それよりも、目の健康や寝つきがよくなることを考えるのであれば、やるべきことはすでにわかっているはずです。
- 就寝時は画面を見ないようにする。本を読むなど、他のことをする
- 画面を見たら、20分おきに20秒の休憩をして、20フィート(約6m)離れたものを見る(「20-20-20の法則」)
- 長時間画面を見て目が乾いたと感じたら、「人工涙液」とうたっている目薬をさす
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Photo: Shutterstock
Source: The Conversation, Ovid, Wiley Online Library, American Academy of Ophthalmology
Beth Skwarecki - Lifehacker US[原文]