空飛ぶクルマ、有人飛行試験を開始 国内初、豊田市で

竹山栄太郎
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 愛知県豊田市を拠点に「空飛ぶクルマ」の開発を進めているスカイドライブ(東京)は、2019年12月に有人の飛行試験を始めたことを明らかにした。同社によると日本で初めて。今年夏にはデモフライトを公開し、23年の販売開始をめざす。

 スカイドライブはトヨタ自動車出身の若手技術者らがつくった会社。18年7月設立で、この年の12月には無人の屋外飛行試験を始めていた。

 有人での飛行試験は19年12月下旬、豊田市にある同社の屋内飛行試験場でおこなわれたという。試験機は1人乗り、縦横3・6メートル、高さ1・6メートル。機体の四隅にはプロペラが2組ずつある。飛行試験の詳細は機密を理由に明らかにしていない。これからも試験をつづけ、安全性などを検証する。

 空飛ぶクルマは、欧州の航空機大手エアバスや米配車大手ウーバー・テクノロジーズなど、さまざまな企業が開発にしのぎを削る。渋滞問題の解決や災害時の人命救助などに役立つと期待されているが、実用化に向けては技術開発に加え、機体の安全基準、交通ルールといった制度の整備や、他の機体とぶつからないための運航管理体制づくりも課題となる。(竹山栄太郎)

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