ちょっと意外な組み合わせ?
これまで空飛ぶタクシー開発に注力してきた配車サービスのUberが、なんと韓国の自動車メーカーであるヒュンダイと提携し、新しいeVTOL(電動垂直離着陸機)を作ることを発表しました。
CES 2020で公開されたコンセプトモデル「S-A1」は、最大時速290kmで100kmの航続距離を飛行する、とelectrekが報じています。
とはいえ、ダイムラーはVolocopterと、そしてポルシェはボーイングと提携していることを踏まえると、自動車メーカーと航空機メーカーが手を取り合うのは珍しいこととは言えません。
都市計画も見据えている
ということで、この「SA-1」が空飛ぶ姿を、コンセプトCGの動画でご覧ください。
なるほど、垂直に離着陸するときは6枚ある小型のプロペラが補助的に回りつつ、メインの大型プロペラ4枚が可変して前と上を向くんですね。
そして「S-Hub」と呼ばれるターミナルに離着陸し、「S-Link」なるシャトルで移動することになる、と。もしこれが実現すれば、移動時の手間や疲労が格段に減るでしょうね。
「S-A1」について
ヒュンダイの見通しとしては、「S-A1」は分散型電気推進を利用した100%電動で、ピーク時は充電に約5〜7分かかるそうです。また小型ローター(プロペラ)は大型ローターより騒音が少ないため、いくつか搭載することで都市部での騒音対策に一役買うとのこと。
そして初期段階は完全自律飛行ではなく、操縦士も乗り込んで飛行させるものの、将来的には自動飛行に切り替わるのだとか。
群雄割拠しているeVTOL業界、1番乗りはどこだ?
ギズモード・ジャパンでは、これまでさまざまなeVTOL機を取り挙げてきましたが、まだまだどのメーカーも運用するレベルには達していないようです。どれもが「もう完成なんじゃない?」というものばかりなのですが…。
やはり充電の持ち時間や法律の壁、ターミナルとなるスカイポート(Uber Airだけは現実的に離発着場を計画している)の整備など、乗り越えなければいけない壁がいくつもあるのでしょうね。
一応、Uber Airのテスト飛行は2020年開始で、ダラス、L.A.、メルボルンの3都市では2023年までにスカイポートが完成予定というスケジュールが計画されています。アレ? ということは日本でテスト飛行の可能性は御破算になったのでしょうか? そしてヒュンダイのある韓国が入っていませんけども、そこは追い追いって感じなんでしょうか?