龍角散“大復活の立役者”の女性役員が「左遷・降格」の仰天事情

事態は最終段階を迎えている…

龍角散の女性役員を襲った“災難”

「ゴホン!といえば龍角散」は、日本で最も知られた、そして優れたキャッチコピーのひとつだろう。のどの調子が優れない時、龍角散をイメージする人は少なくない。

テレビCMなどにも資金を投じ、「のどに優しい家庭医薬メーカー」という企業イメージが浸透した株式会社龍角散だが、知名度に比して企業規模はそれほど大きくない。売上高204億円(19年3月期)、当期純利益17億円、従業員数は106名である。

その龍角散で、企業イメージを毀損しかねない事態が進行している。

〔PHOTO〕iStock
 

きっかけは、18年6月、「セクハラ被害をデッチ上げた」として解雇された元法務部長の女性が、東京地裁に不当解雇などで会社側を提訴、厚生労働省記者クラブで会見を開いたことだった。

18年12月6日に開かれた忘年会で、藤井隆太社長が女性社員にセクハラ発言を繰り返し、その行為を見とがめた元法務部長の姉で執行役員の福居篤子さんが、担当職責の妹に伝え、それを問題視した妹が人事課長と一緒にヒヤリングを実施した。

そのうえで再発防止策などを講じようとしたところ、巻き返しに出た藤井社長が、被害女性と話をし、「セクハラはなかった」という証言を取って逆襲。12月17日、元法務部長に自宅待機を命じたうえ、19年3月28日付けで解雇した。

この「地位確認等請求事件」は、地裁で弁論準備が進められている。セクハラの有無と不当解雇かどうかの結論は、証人尋問などを経て、年内には下されよう。

この争いについては既にメディアで報じられているが、今回、私がお伝えしたいのは、姉の福居篤子さんに降りかかった“災難”についてである。

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