Apple製品と競合他社製品を隔てる要素はたくさんあります。その筆頭に挙げられるのが、多くのApple製品に採用されている、Apple独自の充電接続ケーブル「Lightning」です。
このLightningに変化の時が訪れそうです。
充電ケーブルを世界で統一?
欧州委員会は、すべてのメーカーおよびデバイスに充電ケーブルの規格統一を強制するかどうかを採決します。当然ながらAppleもその対象となります。
BBCによると、欧州委員会(EU)は充電規格の統一に10年以上取り組んできています。これまで、AppleをUSB規格に移行させようとする試みが何度もなされてきましたが、今回の採決はLightningにトドメの一撃を加えるものとなりそうです。
Appleは、USB規格への移行に合意しながらLightningを使用しつづけてきましたが、それを許していた法の抜け穴もこれで塞がれることになります。
ユーザーへの影響は?
この議案が可決されれば、Lightning充電器の時代は終わりを告げます。Appleは、USB-Cを採用しない製品をECで販売することが(おそらく)できなくなり、その影響は米国およびその他の国で製造・販売される製品全般に及びます。
つまり、次のiPhoneはLightningポートではなく、USB-Cまたはワイヤレス充電を採用する可能性が高くなるということです。
これは確かに大きな変化ですが、早まってLightningケーブルを捨てる必要はありません。
採決はまだ行われておらず、可決されたとしても、規則が発効されてAppleがLightningポートのないデバイスの製造を開始するまでには、まだ時間があります。もちろん、今使っているAppleデバイスを充電するには、引き続きLightningケーブルが必要です。
私個人としては、この議案が可決されることを望んでいます。Appleが独自の充電ケーブルに固執すれば、ユーザーはわざわざ専用の充電器を買わなければなりません。それは消費者にとって不便で不利益だと言えます。
もっとも、公平のために言っておくと、Appleは2018年のiPad ProからLightningをやめてUSB-Cを採用しており、ほかにもLightningケーブルに依存しないApple製品がたくさんあります。
今回の変化が今後のApple製品すべてに影響を及ぼすわけではありませんが、ユーザーにとっては、所有するデバイスの充電ケーブルを統一できるのはありがたいことでしょう。
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Image: Wachiwit/Shutterstock.com
Source: BBC News
Brendan Hesse - Lifehacker US[原文]