ポッドキャスト「One Bad Mother」のBiz Ellisさんが言うように、子どものいる家庭では、夫婦どちらか(多くは女性)に名もなき家事の負担が偏り、泥沼に陥っているケースがほとんどでしょう。

そんな「精神的な負担」を背負っている人なら、きっとわかるはず。

名もなき家事の負担、相手は理解しているか?

名もなき家事とは、誰が夕飯を作るとか、誰が部屋を片付けるとか、そういう大雑把な家事分担の話ではありません。

献立を考え、必要な食材を調べ、買い物リストを作り、収納からスロークッカーを取り出し、そこで1つの材料が足りないことに気づき、何で代替できるかをGoogleで検索し、我が子が食べてくれるようにちょっとしたアレンジをするといった、一連のタスクを意味します。

これらのステップは、いちいちToDoリストに書き出したり、パートナーに頼んだりするようなものではないかもしれません。

(だって、チキンスープが十分にあるか確認してもらって、今日どれだけ必要かを説明している間に、自分でやったほうが早いから)

ところが、1つ1つは小さくても、この名もなき家事が夫婦どちらかに一方的に蓄積されると、大きな精神的負担になります。

名もなき家事を書き出してみる

Britni de la Cretazさんは、New York timesの記事において、名もなき家事を書き出すことの重要性を訴えています。

家事リストと同様、タスクリストをつくって明確に役割を定義することで、争いのもとになりがちな精神的負担を分散できます。

一方が食洗器からお皿を出す、宿題を見る、連絡帳を書くなどを担当しているなら、もう一方はお金の管理をし、寝かしつけをし、祖父母に電話するよう子どもたち促したりというように、それぞれの役割を決めていくといいでしょう。

たとえば、家族や友人のプレゼント担当は、洗濯のすべてを担うのと同じくらい重要で時間のかかる責任を負うことになります。

プレゼントの購入は、厳密には家事といえないかもしれません。

でも、相手が好きなもの、欲しがっているもの、必要としているものをメモしておく、アイデアを巡らせる、ネットのレビューを読む、買う、ラッピングする、カードを書くなど、実際はかなりの時間と労力を必要とします。

パートナーは、あなたに家事のプロジェクトマネジャーになることを期待しているかもしれませんが、それは何の役にも立ちません。それでは、かえってプロジェクトマネジャーとしての仕事が増えるだけですから。

名もなき家事のストレスを減らすには?

では、どうすればあなたの精神的な負担を減らすことができるのでしょうか。

パートナーに助けが必要と伝えるだけでは不十分。もっと具体的に、あなたが抱えている精神的負担を棚卸しし、名もなき家事をすべてリストに書き出し、それらを2人の間で分担していくことが必要です。

どこから手を付けていいかわからないなら、以下のリストを参考にしてみてください。

献立:

献立を考えるのはどっち? 買い物リストを作る、買い物に行く、調理をする、あと片づけをする、お弁当を作るのはどっち?

ペット:

「犬に餌をあげる」といった明らかなものだけでなく、健診やグルーミングの予約を入れるのはどっち? フィラリアの予防接種を忘れずに受けさせるのは? 餌を忘れずに食べさせるのは?

家族の病院関係:

子どもの健診、歯科検診、眼科検診の予約をするのは? 診察のために遅刻や早退をするときに学校に連絡をするのは? 常備薬を切らさないようにするのは?

プレゼント:

家族や友人の誕生日、クリスマスなどの季節行事、特別なイベントを覚えておくのは? 実際にプレゼントを買うのは? ラッピングをするのは?

宿題:

子どもが宿題に行き詰ったときに助けるのは? 少なくとも、宿題をやったかどうか確認するのは?

学校・園との連絡:

宿題担当と兼ねることが多いと思いますが、学校関連の行事やプリント類をチェックするのは? 学用品の注文、演劇用の衣装、遠足のお弁当、雨天時の対応などを確認するのは? 体育がある日に体操着を用意するのは? この担当は、しつけも担うことが多いでしょうか。

習いごと:

バレエの練習日をチェックするのは? 兄弟でイベントがかぶったときはどっちがどっちを送っていく? お弁当やユニフォームなど、それぞれの持ち物の準備は?

家のメンテナンス:

日常の家事からこぼれてしまうような家のメンテナンスはどっちが担当する? 換気扇の掃除、カーペットやラグの洗濯、4半期に一度の大掃除、ドアベル故障時に業者を呼ぶなど(最後については我が家でも決めてないですね)。

車のメンテナンス:

オイル交換やワイパーブレード交換の時期を誰が管理する? タイヤの空気圧、車内の掃除、洗車などは?

お金の管理:

日々の請求書の支払い、銀行口座の管理、確定拠出年金の計画、学資保険の検討などなど。

旅行:

旅行(大小さまざま)の計画、ホテルの予約、チケットの購入、学校や習いごとへの欠席連絡、荷物のパッキング、アクティビティの予約、子どものおやつの準備、書類やメールを忘れずに持参する などなど。

このように、一つ一つを洗い出すことで、自然に分担ができてくると思います。

一方が学校関係を担い、もう一方がペットや病院関係を担うといった具合です。

私は車を担当するから、あなたは家をお願いね。このようなやり取りをすることで、一方に精神的負担が積み重なり、もう一方は愚痴を言われ続けるといったチグハグな状況は、改善に向かうでしょう。

外注や自動化も視野に入れる

最後に重要なことを。

ここでは両親のいる家庭について記しましたが、シングルの家庭があることは重々承知しています。

シングルの親は、常にすべての負担を背負っていなければなりません。それでも、パートナーとの分担という贅沢はできないとしても、名もなき家事を書き出すことには意味があると私は思います。

そこから、アウトソースや自動化といった対策が考えられると思うから。そして、精神的な負担を、少しずつ下ろしていってほしいのです。

たとえアウトソースや自動化が難しくても、自分がどれだけのタスクをこなしているのかが可視化されるので、自分で自分のことを褒めてあげてください。

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Source: One Bad Mother

Image: Shutterstock

Meghan Moravcik Walbert - Lifehacker US[原文