わたしはどちらかというと緑茶派で自宅ではエスプレッソは作りません。でも、レストランやカフェでは時々エスプレッソを楽しみます。
学者が勧めるエスプレッソの秘訣とは
エスプレッソというと、細かく挽いたコーヒーをたっぷり使い、マシンにぎゅっと詰め高圧で抽出するものだと思っていました。
ところが、最近の研究で、コーヒーの量は少なめで粗挽きのほうがおいしく、かつ味も均一なエスプレッソが淹れられると判明したのです。意外や意外!
物理学者や数学者から成るチームが、バリスタがコントロールできるコーヒーや水の量、コーヒーの挽き具合、かける圧力などいろいろな要素を考慮して数学モデルを考え、理論を実験してたどりついたのがその結論でした。
なぜ「豆少なめ&粗挽き」がいいの?
細かく挽かれたコーヒーを多く使うと、細かい粒が詰まりすぎてお湯が浸透しないところができてしまい、抽出に無駄が出てしまうことが多いそう。
粗挽きだと豆と豆のすきまが大きくなり、その分お湯の通りが良くなりコーヒー全体にお湯が行き渡り、味も十分に引き出される、ということになります。
この研究に参加したオレゴン大学の計算化学者ヘンドンさんいわく、
いままで考えられていたのとは正反対に思えるでしょうが、効率よく均一のエスプレッソを淹れるためにはもっと粗く挽いたコーヒーを使い、その量を減らすのが良いと実験やモデルからわかったのです。
(Science Dailyより引用翻訳)
豆の量は75パーセントまで減らしてOK
Cellの記事によると、このモデルはポートランド州オレゴンのあるカフェで実験され、2018年9月から2019年9月までのデータが分析されました。
これまで20g使っていたコーヒーの量は15gに。抽出時間も14秒まで減らし、客の待ち時間もカット。経費削減にゴミも減り、収益がアップしたそうです。
ということで、研究報告ではコーヒーを減らす量は最大で25パーセントとしています。
ヘンドンさんは、コーヒーは粗挽きで使う水の量を少し減らすか、またはコーヒーの量を減らすのが良いと提案しています。
自宅で淹れるたびに味が違うと感じているなら、4分の3の量のコーヒーで、濃さも変わらず毎回均一なクオリティのエスプレッソが淹れられるというこの方法をお試しください。
あわせて読みたい
Source: Science Daily, Cell, University of Portsmouth
Image: Buppha Wuttifery / EyeEm via GettyImages