なんと発毛促進にも使えるとのこと。
糖尿病の合併症で起こる創傷治癒の遅延は、最悪の場合、四肢切断につながることもあるのだそうです。そこでコネチカット大学のバイオメディカル・エンジニアリング科にて、貼りっぱなしで薬を投与するスマート包帯を開発している、とUConn Todayが報告しています。
ネットからも無線操作できる
NEW ATLASでは、この投薬はスマートフォン程度の大きさの無線コントローラーによって行なう、と伝えています。そしてインターネットを介して操作することもでき、その際は患者が小さな薬の容器を装着する必要があるのだそうです。
極小の針が投薬
論文を掲載したAdvanced Functional Materialsによれば、パッチの下に3D印刷された極小の針があり、それを常に皮膚に貼っているとそこから投薬が行なわれるものだと説明されています。このスマート包帯は貼りっぱなしなので、毎度薬を塗って包帯を取り換えるような手間がなくなるのも利点のひとつ。
またこの針は最小限の痛みしか伴わず、しかも皮膚に刺さっているので創傷床の深い部分に薬を届けることが可能になります。そして創傷の治癒、上皮再形成、血管再生だけでなく、発毛に対しても効果的だというのです。この場合はおそらく、ミノキシジル(血管拡張薬として開発された成分で発毛にも効果があるとされている)的な育毛剤を地肌の下に届けるのでしょうね。
どこを発毛させたいか?
しかし発毛といえば頭皮への使用が真っ先に思い浮かぶのですが…。この針と薬が通るケーブルを常に頭に貼りっぱなしにするのも、現実問題としてハードルが高そうな気がしますね。マウスでの試験で成果を上げたそうですが、人間に適用するにはもうチョイ改良が必要ですかねぇ?
糖尿病患者は期待大ですが、発毛が気になる方は今のところはまだ淡く期待しておきましょう。いずれにせよ、早く実用化されるといいですね。
Source: Advanced Functional Materials via UConn Today via NEW ATLAS