似たようなデザインばかりの新車に辟易して、あえて旧車を選ぶカーマニアが増えているそうですが、実はスニーカーにも同じことが言えます。

見た目は半世紀以上変わらないのに、履き心地は格段に進化した名作を今こそ見直すべき

毎日のようにネットニュースやSNSでハイテクスニーカーが話題になっていますが、その過熱ぶりに付いていけないという人も少なくないはず。

本気のスポーツ用なら、クッション性や軽さといったスペックを重視しますが、普段用であれば話は別。

ジーンズやチノパンといったベーシックなパンツとの相性のよさは、やはりローテク系に軍配が上がります。

その点、メッシュアッパーと厚底ソールのハイテク系は、足元だけ素材感とボリューム感が強調されてしまい、なんだかチグハグな印象になりがちです。

そんなローテクスニーカーの元祖といえば、もちろんコンバース「オールスター」。そして、スケートボーダーやサーファーからも根強い支持を得ているヴァンズ「オーセンティック」

どちらも昔ながらのヴァルカナイズ製法を用い、キャンバス素材のアッパーという素朴さが魅力です。その反面、ソールが重く、擦り減りやすく、長時間履いていると疲れやすいことも事実。

それは、半世紀も前に生み出された製法とデザインなわけですから、致し方ありません。でも、そんなローテクの弱点を克服し、現代に求められる快適さを実現したのが、今回紹介する進化したローテクなのです!

100年を経て大幅アップデート!コンバース「オールスター 100 カラーズOX」

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Photo: 多田悟

輝かしい歴史や細かな経緯は横に置いて、現代のファッションに欠かせないスニーカーの筆頭格が「オールスター」であることに異論はないでしょう。

ただし、長時間履いていると足が痛くなるし、ソールの側面がひび割れするし、お世辞にも快適とは言えない代物でした。

そんな弱点を克服するために、進化したのが、「オールスター100 カラーズ OX 」

まずはREACTカップインソールを採用。これにより、足の形状に沿ったフィット感になり、クッション性、軽量性、通気性が向上しました。

さらにメモリーフォームを配し、ホールド感を向上させたタンでヨレを軽減。また、滑りにくいトラクションソールも快適かつ安全な歩行をサポートしてくれます。

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Photo: 多田悟

上述したように、現代に求められるスニーカーの快適性を獲得した「オールスター100 カラーズ OX 」。

すり減りにくくなったオリジナルヒールラベル撥水加工のシューレース、黒ずみを軽減するコーティング加工ハトメ、メッシュライニングには消臭抗菌加工まで追加され、まさに至れり尽くせり。

「コンバース アディクト」という、2万円越えのラインもありますが、こちらの進化版「オールスター100 カラーズ OX 」なら、値段もこれまでのオールスターの1.5倍ほど。

買いやすさも、慣れ親しんだ見た目もそのままに、履き心地はバッチリとくれば、買わない理由が見当たりません。

オールスター100 カラーズ OX 価格7000円/コンバース

足腰に優しい、VANSの「コンフィクッシュ オーセンティック」

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Photo: 多田悟

アメリカのスケートボーダーやサーファー、さらにはパンクスたちの定番スニーカーとなり、そのカルチャーとともに日本に紹介されてきた「VANS(ヴァンズ)」

ヴァルカナイズド製法によるタフな作りと、50年経った今でも変わらない、クラシックデザインはやっぱり格別。

スリッポンエラオールドスクールなど、数々の名作がありますが、その名の通り普遍的なデザインで人気なのが、「オーセンティック」

見た目はそのままに、より快適な履き心地を追求した進化版が、こちらの「コンフィクッシュ オーセンティック」なのです。

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Photo: 多田悟

これまでは、ほぼフラットだった内部の底面に、アーチサポート(=土踏まず部分の盛り上がり)とフィット感を向上させるやわらかなフォームを搭載。

足を入れた瞬間から、ヴァンズとは思えないくらいやわらかにはき心地が進化しました。さらに、クッション性とグリップ力を組み合わせた一体構造の新ソールがこれまた秀逸。

これまでのヴァルカナイズ製法によるソールは丈夫な反面、重くて固いという弱点がありました。発泡EVAという素材を採用することで、従来モデルに比べ約30%の軽量化に成功し、そのクッション性も大幅に向上しています。

靴底はおなじみのワッフルソールを踏襲し、グリップ力も確保。30代以上の世代が求めていた、フカフカとした優しい履き心地をぜひ一度お試しあれ。

コンフィクッシュ オーセンティック価格7500円/ヴァンズ

***

ベーシックカジュアルに最高の見た目はそのままに、履き心地はもはや別物と言える進化系ローテクこそ、大人の最良の選択肢と言えます。

どちらも手頃な価格なので、お財布にも優しい点もありがたい限り。

あれこれと最新スニーカーを物色する前に、まずは慣れ親しんだ名作スニーカーを買い換えてみてはいかがでしょう? 

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Photo: 多田悟

Source: コンバース, ヴァンズ