折りたたみスマートフォンのトレンドの中、とにかく独自路線を突き進む、LG。
昨年現れた、付属のディスプレイ搭載ケースに装着することで2画面スマホになるという、斬新な発想の「LG G8X」。それからさらに進化した「LG V60」を発表しました。
性能はGalaxy S20+クラスのハイエンド
V60は、Galaxy S20+クラスのハイエンドスペックを搭載。6.8インチOLEDディスプレイ、Qualcomm Snapdragon 865チップ、デュアルリアカメラ、完全5G対応、5,000mAhの大容量バッテリー、8K HDR10 +ビデオ録画、8GBのRAM、128GBのベースストレージ、microSDカードスロットを備えるなど、申し分ないスペックです。デザインは、コッパーカラーとホワイト、もしくはネイビーのコンビネーションカラーで高級感があります。
ヘッドフォンジャックがあるのはうれしい
サウンド性能については、ステレオスピーカーと4つのマイク、32ビットHi-FiクアッドDACを搭載する高品質オーディオをV 60でも提供。さらに再生中の映像コンテンツ(映画やゲームなど)のジャンルに合わせてによってオーディオを処理する「LG 3D Sound Engine」も搭載しています。
そしてGalaxy S20+をはじめとした、ハイエンドスマートフォンでは省略されがちなヘッドフォンジャックがV60には搭載されています。4つのマイクにより、ユーザーの声を聞き取りづらくしているノイズ音を消す「ボイスボケ」(Voice Bokeh)機能なんてものもあります。
望遠ズームは非搭載
V60の背面カメラは、1 / 1.72インチセンサーを備えた6400万画素のメインカメラ(F1.8、画角78度)、深度をキャプチャするための1300万画素の超広角カメラ(F1.9、画角117度)、そして距離把握用(ToF)のトリプル仕様。超望遠カメラは非搭載でした。
6400万画素のメインカメラは、拡大して切り抜くのに十分な解像度があるため、光学ズームレンズは不要だというのがLGのスタンスのようです。それで果たして十分なのかどうかは、コンサートやスポーツイベントで実際に撮影して試してみないとわからないですね。
ケースのサブ液晶にもノッチがある
V60のディスプレイ搭載ケース(追加料金なし)は、G8Xと基本的に同じものですが、V60でスクリーンが6.8インチになっていることに伴い、サイズが少し大きくなっています。そしてコスト削減のためでしょうか、ケースに搭載されているディスプレイにも(実際には何の役にも立たない)ノッチが本体の画面とまったく同じように再現されています。
また、Googleのデュアルスクリーンサポートのおかげで、ひとつのYouTube動画を両方のスクリーンに一度に広げて視聴することができます。当然真ん中に物理的な切れ目がありますが。
その他のデュアルスクリーンの付属ディスプレイの小さな改善点として、マグネットの電源コネクタの強度を強くしているそうです。V60の付属アダプターでの充電が少しラクになります。
日本発売は未定だが2020年の大注目スマホになるかも?
LGは価格と発売日時については明言していませんでしたが、価格は1,000ドル(約11万円、Galaxy S20のスタンダートモデルのスタート価格)からになるようです。ハイエンドクラスのスペック、5Gサポート、大容量バッテリー、そしてデュアルスクリーンを搭載して低価格を実現すれば、V60は2020年発売スマートフォンの中でもベスト候補になるかもしれません。
日本での発売は未定ですが、アメリカ、ヨーロッパ、アジアの主要なマーケットで3月から順次発売される予定です。