「UFOが毎日現れる」と米海軍パイロットらが証言、上院が調査

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「UFOが毎日現れる」と米海軍パイロットらが証言、上院が調査

宇宙人はいないんじゃなかったの!?

UFOの存在をずっと否定していたペンタゴン(米国防省)が米報道番組60ミニッツからの取材に応じ、UFOの存在をあっさりと認めました

なんかこんなようなのが毎日のように飛んできて、米軍の誰も正体を知らないんだとか…。

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(もう1回)宇宙人はいないんじゃなかったの!?!? (泣)
Image: 60 minutes

軍では未確認飛行物体(UFO)のことを「識別不能飛行現象(UAP:Unidentified Aerial Phenomena)」と慎重に呼び分けていますが、昨年8月には「UAPタスクフォース」なるものを部内に設け、いざ遭遇したときには精神状態を疑われることなく上司に報告できるようにして情報の収集に努めています。最新の遭遇状況については、政府の諜報機関が調査の上、米上院に来月提出する予定です。

空母ニミッツの遭遇「Tic Tak事件」(2004)

Video: 60 Minutes / YouTube

番組では軍が何億円もかけて訓練し、頭脳・精神力・判断力ともにトップクラスのパイロットが続々と出演して、怪奇現象について淡々と証言しました。

上の動画で登場するのは、2004年11月、サンディエゴの沖合で謎の飛行物体を目撃したDave Fravor海軍中佐(トップガン出の空母ニミッツ F/A-18F戦闘攻撃飛行隊司令官=当時)とAlex Dietrich少佐(女性)。こう振り返っています。

少佐: 未確認の物体で、本当に不気味でした。まさかこんなものが現れるなんて思ってもいなかったので。ただ、こうした話をするときに気を付けなければならないのは、結論にすぐ飛びつくことです。センセーショナルに語るのはちょっと違うというか…。

中佐: 緑の小人とかね。

少佐: ですね、地球外の何かとか…。

Bill Whitake(司会): 要するに説明のつかない現象を見たということですね?

中佐&少佐: はい。

場所はサンディエゴ南西100マイル(約106km)の海です。空母を補佐するUSSプリンストンの最新鋭のレーダーが、「1秒未満で8万フィート(約2万4400m)降下」する異常な飛翔体複数の姿を地平線の彼方に捉えます。兵器偵察担当のふたりは偵察を命じられて複座戦闘機2機で急行。すると眼下にボーイング737ほどの大きさの飛翔体が海面すれすれで飛んでいたのだと言います。

中佐: 呆気に取られて見ていると、彼女(少佐)の方の後部席から「見た?」って連絡が入って。見るも何も、なんか波の上をジグザグに飛んでるよねってなりました。

少佐: そのジグザグというのが、まったく読めない動きで…軌道がないんですよね…。

中佐: そう、まるでピンボールの球。

少佐: 加減速もなくて…。

中佐: とにかくランダムだったね。

上下交代して中佐が高度を下げていくと、もっと奇妙なことが起こりました。

司会: 近寄るときには、スパイラルを描きながら高度を下げていったんですか?

中佐: はい。すると南北のジグザグだったのが、いきなりクルッと向きを変えてミラーリングを始めたんです

ビル: こちらの動きの模倣ですか?

中佐: そう。相手の懐にいるのに、こっちが高度を下げると、高度を上げて向かってくるんですよ。で、目前まで迫ったと思ったら…消えたんです。

ビル: 消えた?

中佐: はい。忽然と。

ビル: なんの痕跡も残さずに、ですか?

少佐&中佐: はい。

それから数秒後。USSプリンストンが再度その姿を捉えたんですが、場所は60マイル(約97km)離れた地点。

司会: 数秒で再度出現したんですね? 60マイル(約97km)先に…。

中佐: はいはい。

番組ではその直後に別のパイロットが捉えた映像も映し出しています。カメラがロックオンした途端、外に移動していて、まるでその気配まで察知しているかのよう。

少佐: 肉眼では見えなかったけど、前面赤外線カメラで捉えたみたいです。

ビル: つまり肉眼と赤外線カメラ、USSプリンストンのレーダー、そのすべてが同じ現象を捉えたという理解でよろしいですか?

少佐&中佐: そうなりますね。

少佐: 向かっていくとき感じたのは無力感です。防衛手段が何もないんですから。ところが忽然と消えてしまって…キツネにつままれたようでした。

[...]

中佐: 噂はあっという間に広まって、30分もかからずに艦内の全員に知れ渡っていました。

ビル: どんな反応でしたか?

中佐: 笑っちゃうんだけど、みんなにとても気の毒がられましたよ。

少佐: ネタにされて。

中佐: そうね。

ビル: ネタにする?

少佐: はい。漫画が出回って、艦内放送でも『メン・イン・ブラック』とか『インディペンデンスデイ』を流して面白がってましたね。『サイン』とかも…(苦笑)。

ビル: まじめに取り合う人はいなかったんですか?

中佐: いたけど、電話で話して終わりでした。

レーダーによる捜索はその後も何日も続きましたが、正体は謎のままでした。米軍最先端のケーパビリティをはるかに凌駕するものだったことは、政府の上層部も認識していたようです。クリントン、ジョージ・W・ブッシュ両政権のインテリジェンス国防長官次官補として国家最高機密にアクセスのあったChristpher Mellow氏は、こう振り返っていますよ。

元長官次官補: 高度6万~8万フィート(18,300~24,000m)まで地上から垂直離陸して、高度2万フィート(6,000m)まで降下する。一直線に。数秒で。レーダー技師にも話を聞いたので確かな情報です。そんな技術は米軍も持ち合わせていませんでした。

ビル: われわれのジェットはどれくらい速く飛べるんですか?

元長官次官補: 突発的になら時速1,500~2,000マイル(約2,400~3,200km/h)くらい出ますが、比較になりません。あれだけの距離と時間、加速圧に耐えるようなものは今のところありません

Mellow氏は後にペンタゴンの駐車場でUFO映像3本を匿名の人物に手渡されて、NY Timesにリークした張本人でもあります。頑なに否定を続ける軍の方針に逆らう勢力がいるのは興味深いですね…。

大西洋のパイロット「毎日見てます」

Video: 60 Minutes / YouTube

それにしても怪文書やリークと違って、権威ある報道番組で100%真面目にUFO特集というのは、これまでと明らかに何かが違う流れを感じます。上のセグメントで登場する元海軍パイロットのRyan Graves中尉は、2014年にFA18海兵航空隊の機体に赤外線カメラが装着されてから、ヴァージニア南東の沖合で毎日のように遭遇するようになりました。青空に白い機体がぷっかり浮かんでる写真は2019年のものなのですが、撮影場所は同じエリアです。なんでも大西洋で訓練中のパイロットは四六時中このようなものを見ているんだといいます。

中尉: 毎日です。少なくともここ2年ぐらいは毎日。

ビル: ちょっと待って。ここ2年くらいは毎日…ですか?

中尉: はい。

最後に流れるのはフロリダ沖で赤外線カメラが捉えた映像です。これも中尉の飛行隊が撮影したもの。もう面白おかしく陰謀論やってる段階は過ぎて、「国家安全上のリスクだ」というのが中尉の認識です。

日本の対応

ひゃあ…これは日本もぼやぼやしてられないわ…と思ったら、昨年、河野防衛大臣がこう力強く語っていますよ。

エンジンもないのに飛ぶ物体、高度18,300~24,000mを瞬時に垂直移動する物体、消える物体にどう対応するっちゅーねん!と思わないでもないですが、一笑に付してるわけでもなさそうです。宇宙開発競争の時代、いろんなものが空中を飛び交ってます。妙なものを目撃したら、すぐ報告しやすい雰囲気づくりは大事かも。

Source: 60 Minutes via YouTube, Twitter