中国、娯楽産業の規制強化 高額報酬や「男らしくない」番組を批判

中国ラジオテレビ当局、文化プログラム規制など強化へ
中国国家ラジオテレビ総局は2日付のオンライン通知で、文化プログラムの規制を強化すると表明した。写真は、上海市内の歩行者専用道路に設置された大型テレビ画面に映し出された習近平主席。2017年10月25日に撮影。(2021年 ロイター/Aly Song)
[北京 2日 ロイター] - 中国政府は2日、娯楽産業への規制を強化した。放送局に対し「間違った政治的な立場」を取っているアーティストの起用や「男らしくない」スタイルの番組を中止するよう指示、「愛国的な雰囲気」を醸成するよう求めた。
中国国家ラジオテレビ総局は2日付のオンライン通知で、文化プログラムの規制を強化すると表明。不健全なコンテンツ、スターの過度な高給や脱税を取り締まる方針も示した。
中国国家インターネット情報弁公室(CAC)は先週、オンラインにおける有名人ファンの「無秩序な」文化を取り締まるとする通知文を公表していた。
国家ラジオテレビ総局は、俳優やゲスト出演者の報酬に上限を設ける規制を厳格に施行すると表明。俳優やゲスト出演者は公共福祉活動に参加し、社会的責任を果たすべきだと主張した。脱税は厳格に処罰するとしている。
俳優やゲスト出演者の選定に際しては、政治的リテラシーやモラルなどを基準とした慎重な管理が求められると指摘。番組では「男らしくない」美学など、「奇形」した趣味を排除すべきだと主張した。
娯楽番組では、ネット上の「品のない」有名人の起用を中止し、不祥事を起こさず、富の見せびらかしを止めるべきだとしている。
不健全なファン文化を取り締まる必要があるとも指摘。番組内でのファン投票は厳格に管理し、商品を購入したファンに投票権を与えることは厳しく禁止するとしている。
当局や国営メディアはここ数カ月、男はもっと男らしくなるべきだと現状を嘆き、濃い化粧で女性的なイメージを出す男性スターを批判していた。

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