キヤノンの超々々望遠、超々々高級レンズ、オークションで5200万円で落札

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キヤノンの超々々望遠、超々々高級レンズ、オークションで5200万円で落札

バズーカっていうかロケット弾、レンズのオマケにカメラがついてるようなもん。

先日、大変にレアなキヤノンのレンズが5200万円を超える金額で落札されていました。レンズが高級マンションよりも超高級車よりも高いなんてどの世界の話でしょうか!

Wetzlar Camera Auctionsの出品されたキヤノンの「EF1200mm F5.6L USM」は1993年に発売されたもの。超巨大な超望遠レンズ(ズーム機能なし)で、重さはなんと16.5キロもします。

キヤノンのサイトの説明によると、

一眼レフカメラ用のAFレンズとして発売当時は世界最長の1200mmの極長焦点距離を有する超望遠レンズであった。野球場のバックスクリーンからバッターの姿を画面一杯に撮影可能なことから、特ににフィールドスポーツでの取材に新しい境地を開いた

光学系はFD1200mm F5.6L(非売品)と同一であるが、内蔵エクステンダーが省略されている。また大径の蛍石を2枚使用し、二次スペクトルを極限まで抑えて高画質を実現した。AF駆動はリングUSMで、フォーカスプリセット等超望遠Lレンズとしての各種機構も搭載されている。

さらに縦・横位置が瞬時に切り換えられるワンタッチ式のレボルビング機構を搭載するなど、操作性も抜群である。

1993年の発売当時の価格は980万円。当時からしても、とんでもない値段だと思いますが、キヤノンの全EFレンズ中、このレンズのみ完全受注生産品でした。Wetzlar Camera Auctionsによれば、キヤノン自体がこのレンズの生産台数を公表したことはありませんが、100本に満たないことは確か、おそらく生産本数は20本程度だったとのこと。さらに年間生産本数は約2本、受注してからレンズの製造には1年以上かかったそうです。当時のキヤノンの超優秀なレンズ職人が1年かけてつくったレンズが、今の時代に5200万円でオークションで落札されたなんて、なんだか胸熱です。

ちなみに世界一高いカメラレンズを調べたところ、約2億円のライカの超望遠レンズAPO-Telyt-R 1600mm F5.6」が該当しました。重さはなんと約60kg。1人で運ぶのは非現実的な質量だし、だれが何のために買って、そして使いこなすことができたというのか、全く想像できません。ドイツのライカショールームで実物に触ることができるようです。