新型コロナウイルスの流行をきっかけとした、日常的なマスクの着用や在宅ワークが続くなか、これまで経験したことがないような肌トラブルに悩む人が増えています。
口の周りの粉吹き、皮めくれといった肌荒れが起きるのは、いったい何が原因なのでしょうか。表参道美容皮膚科原宿本院の三宅真紀副院長に、肌荒れが悪化する前に取り入れたいトラブルの対処法について聞きました。
三宅真紀(みやけ・まき)さん

表参道美容皮膚科 原宿本院副院長。レーザー治療・エイジングケアのエキスパート。4万例以上の美容皮膚科治療実績を持ち、医師の指導・教育も多数行う。美容・スキンケア全般の豊富な知識から、数多くの有名化粧品開発にも携わる。
コロナ対策で肌が荒れる? NG行動をセルフチェック
新型コロナウイルスの流行により、私たちの日常は大きく変わりました。日常的なマスクの着用もその一部ですが、それによる肌への影響については、あまり考えられてこなかったのではないでしょうか。
「コロナ禍以降、肌荒れを訴える患者さんが増えた」と話すのは、美容皮膚科医の三宅真紀先生。粉吹き、ガサガサ、皮めくれなど、今までにない症状に戸惑う人も少なくないといいます。
通常、ニキビは夏、乾燥による荒れは季節の変わり目に増えるなど、肌トラブルには季節性がありました。
しかし今は1年中、季節を問わずに肌トラブルに悩む患者さんが来院されています。主な原因は“マスクの着用”と“洗いすぎ”だと思います。
下記は三宅先生のお話をもとに作成した、肌荒れにつながるNG行動のパターンです。当てはまるものがないかどうか、ぜひチェックしてみてください。
□日中、長時間マスクをつけっぱなしにしている。
□日中、マスクをつけ外す回数が多い。
□同じマスクを何日も使っている。
□帰宅してマスクを外したあと、顔のスキンケアをしていない(洗顔や保湿など)。
□1日に何度も洗顔している。
□洗浄力の強い石けんや洗顔ソープを使っている。
□マスクのときはメイクを薄めにしているため、メイク落としは使わない。
□洗顔後、特に保湿をしていない(化粧水・乳液・クリームなど)。
□洗顔後、化粧水はつけるが乳液・クリームなどはベタベタするので使わない。
□夏も冬も同じ保湿ケアをしている。
乾燥荒れ肌のケアは早期のうちに手を打つことが大事です。自分でできるセルフケアの注意点について、三宅先生に教えてもらいました。
“マスクのつけ外し”が乾燥肌を悪化させる

三宅先生が「コロナ禍の乾燥や肌荒れの2大要因」と指摘する“マスクの着用”と“洗いすぎ”。まずは、“マスクの着用”から見ていきましょう。
そもそもなぜ、マスクで肌が荒れるのでしょうか。
マスクをしていると肌がしっとりするような感覚がありますが、「実際はそうではない」と三宅先生。むしろ、日中のマスクのつけ外しによって、肌の乾燥が進行してしまうと話します。
マスクをしているとき、マスク内は呼吸によって湿った状態になっています。
ところがマスクを外すと急激に湿度が低下するので、一気に水分が気化して、逆に肌が乾燥してしまうんです。
マスクのつけ外しを繰り返すと、肌の水分はその度に奪われることに。鼻の皮がむけたり、口周りが粉吹き状態になったりすることもあるようです。
マスクによる乾燥トラブルを防ぐには、「しっかり保湿をして乾燥を防ぐことが一番」と三宅先生も続けます。
マスクをつけ外しするときは、乾燥が悪化しないように小まめに保湿を。肌をティッシュで押さえる、ミスト化粧水を吹きかける、軽く水洗いするなどして汗や皮脂汚れを除去した状態で、保湿アイテムを使用しましょう。
化粧水だけだと蒸散しやすいため、上からクリームやワセリンなどで“蓋をする”ことも忘れずに。
夕方に帰宅して、もう外に出ないというときは、先にお風呂に入り、洗顔とスキンケアを済ませてしまうのもおすすめだそう。感染対策にもなって一石二鳥です。
洗顔は“洗いすぎ”も“洗わなさすぎ”もNG

次に、2つめの要因である“洗いすぎ”について見ていきましょう。
三宅先生によると、コロナ以降、ウイルスの付着を防ぐため、手洗いや洗顔を過剰にする人が増えたのだとか。“洗いすぎ”は皮膚のバリア機能にダメージを与えるため、敏感肌になってトラブルが起きやすくなってしまいます。
ただその一方、“洗わなすぎ”が原因になることも。マスクで顔が隠れるので洗顔やスキンケアが雑になり、肌が荒れるというケースです。
女性で多いのは「薄いメイクしかしないから、しばらくメイク落としを使っていなかった」という人。メイク汚れや日焼け止めが肌に残って酸化し、ニキビや黒ずみの原因になってしまいます。
洗顔に関しては、肌にやさしい洗浄料を使いつつ、皮脂や汚れをきちんと落とすことが大切です。その上で、肌の潤いを守る保湿ケアを行なう必要があります。
秋冬は肌が乾燥しやすいので、夏の保湿の“2倍”が目安。ただでさえマスクのせいで、肌が乾燥しやすくなっていますから。
プラスαのケアとしては、秋冬も忘れずに日焼け止めを塗ってほしいですね。マスクをしていても、日焼けを完全に防ぐことはできません。
また、UVA(紫外線A波)は窓ガラスを透過するため、在宅ワークの日もしっかり塗ることをおすすめします。
これらのケアは、「男女の区別なく必要」と三宅先生。つい洗浄力の強い洗顔料でゴシゴシ洗い、保湿の習慣などもない男性は、特に気を付けたほうがよいでしょう。
なお、三宅先生がクリニックで肌の乾燥トラブルを治療する際は、肌のバリア機能を修復し、水分保持力を高める「ヘパリン類似物質」や、皮膚から水分が蒸散することを防ぐ「ワセリン」の処方が基本とのこと。
どちらも幅広く使われている成分ですが、まれに肌に合わない人もいるため、「肌が敏感な人は医師に相談してほしい」とアドバイスしてくれました。
「アレピット」で乾燥荒れ肌をしっかりケアしよう
マスクによって悪化する「顔の乾燥荒れ」は悩ましい問題ですが、マスク着用は今やマナー。つけないわけにもいきません。これからの季節は暖房をつけることも増えるため、在宅ワーク中の室内でも乾燥が進行しそうです。
乾燥荒れ肌の原因の一つは、肌のバリア機能が弱まり、水分が蒸散して潤いを保てなくなっていること。
肌の乾燥が進み、敏感になっているため、保湿コスメでは対応できないこともあります。皮膚科に行ければそれがベストですが、忙しいときはなかなか行くタイミングがないというのも実情でしょう。
そんなときに役立つのが「メンソレータム アレピット」。顔などの乾燥荒れ肌を元からしっかり治し(※)、肌のバリア機能を正常化に導く治療薬です。
(※肌のバリア機能を修復する)
「メンソレータム アレピット」は、有効成分「ヘパリン類似物質」により、ダメージを受けて乱れた角質層のバリア機能を修復し、角質層の天然うるおい因子を増加。優れた吸湿力で角質層の水分保持機能を高めてくれます。
さらに、基剤としてワセリンを配合しており、ガサガサや粉吹き、皮むけを起こした患部に密着します。デリケートな顔のことを考え、ステロイド、メントール、アルコール、尿素、香料、着色料も配合されていません。
ドラッグストアで手軽に購入できるというのは、時間に余裕がないビジネスパーソンには非常に助かります。
現在はマスクだけでなく、コロナ禍のストレスやエアコンのつけっぱなしによる乾燥など、乾燥荒れ肌を悪化させる要素が増えています。
早めに「メンソレータム アレピット」でケアするという対処法を、ぜひ検討してみてください。
Source: ロート製薬 アレピット