実は新種でした。
ガラパゴス諸島の東端にあるサン・クリストバル島に生息するゾウガメが、絶滅したゾウガメと一緒くたにされ続けていたことがわかりました。絶滅した種ではないということで、新しい名前が必要みたいです。
島北西部のゾウガメは別の種類だった
1906年、ガラパゴス諸島のサン・クリストバル島を探索したカリフォルニア科学アカデミーの一行はゾウガメを発見。学名は「サンクリストバルゾウガメ」と名付けられました。一行は骨や甲羅を持ち帰り、それ以来ずっと博物館に保管していました。しかし、このご一行、島の北西部の探索をしていなかったのです。この北西部というのが現在ゾウガメが多く生息する場所。なので、この北西部に住むゾウガメも、最初に見つけたサンクリストバルゾウガメと同じ種類だと思い込んでいたというわけ。
イエール大学とニューキャッスル大学の科学者チームは、北西部に住むゾウガメと博物館に保管してあった骨から採取したDNAのサンプルを比較したところ…まったく一致せず!ということで、ガラパゴスに住んでいたサンクリストバルゾウガメは、実はほとんどの確率ですでに絶滅していて、今も生き残っているサンクリストバルゾウガメだと思っていたゾウガメは新種だったことがわかりました。
ということは、現在サン・クリストバル島にいる8,000頭のゾウガメは、こんなに長い間名前を付けられることなく、詳細も調べられることもなく放って置かれていたということ…。結果、サン・クリストバル島は2種類のゾウガメが南北に分かれて、サンクリストバルゾウガメが絶滅するまでは自分達のエリアで生息していたということがわかりました。
これまで15種類のゾウガメがガラパゴス諸島に生息していたとされています。ネズミからの攻撃や人間の狩猟などで少なくとも4種が絶滅。現在はおよそ2万から2万5000頭のゾウガメが生息しています。
研究チームはサン・クリストバル島からDNAのサンプルの採取をもう少し行い、しっかりとした調査結果を近々出すと話しています。でも、何がキッカケでDNA検査することにしたんでしょうね? もしかしたら、もっと放って置かれていた可能性もありましたよね…?