「これぞスマホの未来ですよ!」
と、思わず声のボリュームを1段階上げたギズモード編集部・西谷茂リチャード。
国内外のさまざまなスマホに触れ、幅広い知見を持ち目の肥えた彼を思わずうならせたのは、今年もこのメーカー、このスマホでした。
ソニーのフラッグシップスマートフォン「Xperia 1 IV」です。

「Xperia、新しい驚きが多すぎてうれしくなっちゃうんですよ」
と、Xperia 1 IVが届くなり奪い取り、オモチャを与えられた子供のような顔で飛びついたリチャード。それもそのはず、ソニーの技術力が盛り込まれた前作「Xperia 1 III」にたいそう惚れ込んでいたようで、今年の新モデルもずっと心待ちにしていたのだとか。
「これは僕がレビューします!」
手放す気配まったくなしのリチャード。よろしい、お望み通りさらに進化した「Xperia 1 IV」を使ってもらおうじゃないの。それで、どうスゴイのか?を語ってもらおうじゃありませんか!
スマホカメラの常識を覆したヘンタイ的テクノロジー

新作Xperia 1 IVは進化ポイントが多すぎて語りきれないくらいですが、ソニーのスマホといえばカメラについて語らないと始まりません。
Xperia 1 IVは、超広角16mm、広角24mm、望遠85-125mmの3つのZEISSレンズを備えていて、すべて1220万画素120fps高速読み出しに対応したイメージセンサーを搭載しています。さて、このカメラ。リチャードの目にどう映ったのか?
世界を切り抜いたかのような素直な画がどの画角でも撮れる。まさにカメラ的な哲学で、Xperiaシリーズらしい純真さがありますね。
なにより望遠がすごいんです。望遠カメラは85-125mmすべてが光学ズームとは…ヘンタイすぎる!

「Xperia 1 III」の望遠カメラでも、レンズを動かして焦点距離を切り替えていたんですが、それはあくまでも70mmと105mmの切り替えだけでした。
でも「Xperia 1 IV」はデジカメのズームレンズと同様に光学ズームで85-125mmまでの焦点距離を無段階で変えられるんです。
そもそも、Xperia 1 IIIで実現された「本体背面から入ってきた光をプリズムで屈曲させて、本体内で横に並べたレンズをスライドさせる機構」がすごかったんですけど、Xperia 1 IVではそこに光学ズームレンズが入っちゃったわけで、これはドヘンタイ…いや、ソニーならではの高い技術と言えますね。
85-125mmの間をすべて光学ズームできるので、理論上は劣化のない繊細な写真や動画を撮影できます。
スマホのカメラにこんなズーム機構が載る時代がくるなんて恐ろしいですし、スマホの未来であることは間違いないですね。同時に「こんなのソニーにしかできねーよ!」って、思わずツッコミを入れたくなる。最高にクールです。
まさにカメラメーカーの発想が詰め込まれたスマホですな。ちなみに、その光学ズームのUIはどんな感じ?
画面に触って直接ズーム操作できるのがいいですね。ズームの動きも滑らかです。光学手ブレ補正搭載で、遠景の撮影時もブレないし、良いこと尽くしですよ!
被写体をとらえて離さない。デジタル一眼カメラ「α」譲りの超強力な瞳AFとトラッキング性能
光学ズームはさすがソニーと言える、非常に「らしい」技術ですが、素晴らしいのはその構造だけではありません。カメラにはソニーのデジタル一眼カメラ「α」シリーズで培われた思想やテクノロジーがふんだんに生かされています。

たとえばシャッターボタン半押しでAFが効くなど、カメラ的な撮影体験が楽しめるのも魅力の一つ。そして、ソニーのカメラといえば欠かせない技術が、「瞳AF+トラッキング」機能。
リチャードがXperia 1 IIIでも感心していたこの機能はXperia 1 IVでも健在で、カメラを向けてシャッターを半押しすると瞬時に瞳部分に緑の四角が表示され、フォーカスを合わせます。
そして、どんなに激しく動こうとも追随し続けるのです。
瞳が隠れたら顔部分にフォーカスが合って、瞳が見えた瞬間に瞳へとフォーカスが返ってくる。これは、検出した瞳を追尾して動く「リアルタイム瞳AF」と、被写体をロックオンして、追い続ける「リアルタイムトラッキング」が交互に効いている状態です。
AFとトラッキングが本当に優秀で、写真を撮るときにシャッターチャンスを逃さないのがうれしいですね。
しかも高速読み出しセンサーのおかげで、3つのレンズどれでも秒間20枚で撮れるんですよ! この連写スピードは子供や動物を追いかけて撮るのにも適しています。
そんなXperia 1 IVで撮った作例がこちら。ナイス笑顔です、リチャード。
本当にフォーカスが速いし、正確なので、構えてシャッターボタンを押すだけで失敗しない写真や動画が撮れますよ。
4KでHDRで120fps。プロ向けカメラ開発チームのノウハウが詰まった動画撮影
現代のスマホ体験で欠かせないのが動画撮影ですが、Xperia 1 IVではどう進化を遂げたのでしょうか?
これもバケモンです。
動画のフレームを切り抜いても静止画と変わらないくらいめちゃくちゃキレイで、うまいチューニングだなと感じます。なにより、3つのどのアウトカメラでも4K 120fpsで撮れるのがすごい。どの画角でも同じ体験ができるようになったってわけで、このアップデートはうれしいなぁ。
昨年のXperia 1 IIIでも4Kのスローモーション動画は撮れましたが、利用可能なカメラに制限がありました。「この画角で4Kでスローモーション撮影したい!」と思っても、仕様上あきらめなくてはならないこともあったのです。
しかし、Xperia 1 IVでは3つのレンズすべてで最大4K 120fpsのハイフレームレートと、5倍のスローモーション撮影に対応したのです。
撮りたい画角で制限なく撮れるというのは確かにうれしい!

動画撮影に利用するアプリ「Videography Pro」もまた、ソニーのカメラのノウハウが活かされ、多機能ながらも使いやすく仕上がっています。
REC開始後でもレンズの切り替えがシームレスにでき、ファインダーのラグも最小限。AFの速さと正確さもXperia 1 IVならではの魅力と言えます。
スローモーション撮影のモードを選んで撮れば、撮影後の編集も不要で、すぐにSNSなどにアップできます。
さらにさらに、これ実はレンズ間のホワイトバランスの調整を工場で個体ごとにキャリブレーションしているんですよね。カメラメーカーならではのコダワリ、かっこよすぎじゃないですか?
それはもう、完全にカメラの作り方じゃないですか…。さすがソニーとしか言えないですね。
スピーカーはこうあるべき!と言いたくなる配置とサウンド

ぱっと見では分からずとも、使ってみると前モデルからの進化を感じるポイントもあります。たとえばサウンド。
Xperia 1 IIIから継承した、端末のフロント側に左右均等に配置された「フルステージステレオスピーカー」により、立体感のある音場を実現しています。さらに、Xperia 1 IVではスピーカーユニットが新しくなり、Xperia 1 IIIと比べて最大音圧が約10%向上、低音域の音圧が約20〜50%向上と、かなり気合の入ったアップデートが行なわれています。
これは臨場感がすごいですよ。
低音域の再現、さらに良くなっていますし、これあらゆるスマホにそうなってほしいんですけどスピーカーが前に向いてるから、手持ちでもスピーカーを塞がず、同じバランスで立体感を感じるサウンドを届けてくれます。
おぉ、なるほど。リチャードとしてはどんなシーンで音楽を楽しむ?
イヤホンを使わずとも解像感の高い音を受け取れるので、一人で静かに聴くときXperia 1 IVを手に持つだけで音に集中できるのがいいですね。
逆に大勢が集まる空間でもXperia 1 IVだけでいい音を広くシェアできます。別途Bluetoothスピーカーを用意しなくてもいいから、アウトドアを楽しむときにも荷物が減らせていいんですよね。夏のキャンプに持っていきたい!
Xperia 1 IV単体でもゲーム配信ができる!

4K解像度でリフレッシュレート120Hz。こう考えると、ゲーム用端末としても優秀だなと思うのだけど、実際に使ってみてどう?
美しい画面で肉眼に近い動きのスムーズ感があって、アクションが激しいシーンでも負荷を感じないですね。
画面比率21:9は、画面の両端が指で隠れたとしても中央部に十分な面積が確保できて有利になりますよ。インターフェースが画面端に配置されるアクションゲームは特に快適です。これに慣れるとちょっと他のスマホに戻りたくなくなりますね。
このあたりはXperia 1 IIIでも実現されていたことですが、ゲームに関する快適性はXperia 1 IVにもしっかりと引き継がれているようですな。
いやいやいや、引き継いでいるどころか進化してます。ゲーム中の画面やサウンドを有利にカスタマイズできる「ゲームエンハンサー」機能に、ライブストリーミング機能が加わったんですよ。
配信画面のカスタマイズや、視聴者コメントのオーバーレイ表示もできるので、外出先でもXperia 1 IV単体で配信もできちゃうわけです。さすがソニー、最近の配信ムーブメントをよく理解してるな!って感心しましたね。

さらにさらに、PCを使った配信では配信者の声とゲームサウンドを本体内でミックスしてPCに送れるようになっているんですね。従来スマホだけでこれをやるのはなかなか難しかったので、ゲーム配信者にはかなりの耳寄り情報と言えるでしょう。
改めて感じる完成度。この仕上がり&体験ならこの価格は納得できる

こうしてカメラも、サウンドも、映像も、ゲームも。あらゆるジャンルで突き詰めた完成度を誇るXperia 1 IV。
ここで取り上げた進化以外にも、本体サイズをXperia 1 IIIと同等に収めながらもバッテリー容量が4,500mAh→5,000mAhへと増えていたり、フロントカメラも12MPで大型化するなど、Xperia 1 IIIを凌駕する仕上がりになっていて、今年の新作はXperia史上最高の出来栄えと言えます。
ワインみたいな言い方ですが、まさにそうだと思います。なによりスペックが伸びることは、体験の拡張につながるんですよね。そこが本当に良い端末だなと。
体験の拡張とは?
ソニーのフラッグシップと聞くと、どうしても数字的なアップグレードに注目がいきがちです。
確かに数字的にも大きな進化だと思うんですが、どのカメラでもアップグレードされた撮影体験が楽しめたり、ストリーミングに対応したりと、数字の進化に引っ張られる形で、使い手の制限が減り、受け取れる体験自体が大きく拡張しているんですよね。そこがXperiaの進化であり真価だなと感じるんです。

なるほど。価格は約19万円とハイクラスになってますが、カメラメーカーのカメラと、テレビメーカーの画面と、オーディオメーカーのスピーカーと、ゲームメーカーのゲーム機能。それぞれのテクノロジーと哲学が詰まったおかげで、できることの幅が広がっていると。
まさにそう! ある意味、よくこの値段で抑えたな…と感じるところもありますね。
カメラ、オーディオプレーヤー、ゲームを個別に、しかも品質の高いものをそろえていくことを考えると断然お得だなと。

さまざまな極上体験を詰め込こんだ端末Xperia 1 IV。この1台があれば、カメラでも、エンタメでも、ゲームでも。あらゆるシーンできっと満足する体験を返してくれるはずです。
豊富なラインナップもXperiaの魅力

Xperia 1 IVがすごいスマホだということは分かっていただけたかと思いますが、それ以外に豊富なラインナップが用意されているのもXperiaシリーズの魅力です。
ミドルクラスながらハイエンドと肩を並べる高機能で優秀な弟「Xperia 5 III」(写真左)、Xperia 1 IVと同じ5,000mAhの大容量バッテリーながらも約161gという脅威の軽さを実現した「Xperia 10 IV」(写真中)、そしてシンプルでコンパクトながら5Gやおサイフケータイをしっかりサポートした「Xperia Ace III」(写真右)と、目移りしてしまうバリエーションがそろっています。

さらに、Xperia 1シリーズでVRを享受できる「Xperia View」も要注目のデバイスと言えるでしょう。スマホ体験を、さらに違う次元に導いてくれますよ。
買うならキャンペーンを利用しない手はない
いやぁぁXperia 1 IV欲しい! いまそんな気持ちになっている人かなりいると思います。そんなあなたにナイスな情報。
Xperia 1 IVをはじめ、Xperiaシリーズの購入時に利用できるキャンペーンがたくさん実施されているのですよ。
キャッシュバックだったりポイントプレゼントだったり、かなり気前のいい感じで展開されているので一見の価値ありです。
Photo: 小原啓樹
Source: ソニー