リアルな触り心地を実現。空気圧で触覚フィードバックを付与するVRグローブ

  • author 岡本玄介
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リアルな触り心地を実現。空気圧で触覚フィードバックを付与するVRグローブ
Image: HaptX Inc.

背中のパックはジャマではないのかな?

デジタルで作られる仮想現実世界では、実際に物を触ることができません。なので、いろんな技術で触感を再現したグローブが開発されており、たとえば手の甲からワイヤーで引っ張るものや、静電引力で金属板を固定し指の動きを鈍らせるもの、または形状記憶合金で指の腹を圧迫するタイプなどがありました。

空気圧で触覚フィードバック

HaptX社の「HaptX Gloves G1」はまた別のアプローチで、背中に背負ったエアパックからの空気圧で触覚フィードバックを行ないます。それにより、たとえば指先でボタンを押したり、弾力のある物体を徐々に潰すなどの感覚まで分かるのだそうです。

Video: HaptX: best-in-class haptics / YouTube

遠隔作業や手術に使う

VRグローブというとゲーム用というイメージですが、「HaptX Gloves G1」は業務用として推奨されています。各グローブには59個のアクチュエーターと36追跡自由度があり、マイクロ流体技術を使い作業の訓練や、機械の遠隔操作、または工業デザインやロボットアームを遠隔で操縦する手術といった細かい作業で威力を発揮するのです。

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Image: HaptX Inc.

エアパックは7.7kgでちょっと重い

グローブの重さは450gでまぁ良いとしても、Wi-Fi内蔵エアパックは7.7kgで肩が凝りそう。ですが、外部接続をせず、吸気と給電をしないで使うと3時間の連続使用が可能です。それを踏まえると重くはないのかもしれません。

価格は他社製品よりも安くなっており、エアパックとセットで4,500ドル(約66万円)。メタバースで遊ぶにはお高い買い物かもしれませんが、業務用なら納得のお値段です。

指先に伝わる“触れた”感覚。触覚フィードバック搭載グローブ型VRコントローラ

手の動きをトラッキングするだけでなく、触覚まで感じることができるVRグローブ。

https://www.gizmodo.jp/2022/09/contact-glove.html

Source: YouTube, HaptX Inc. via NEW ATLAS