垂直離着陸機 eVTOL に試作機。生産開始は2025年を予定

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  • author 岡本玄介
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垂直離着陸機 eVTOL に試作機。生産開始は2025年を予定
Image: ASX

子供の頃に夢見た未来だ!

eVTOLと呼ばれる電動の垂直離着陸機は、巨大なドローンという感じで人を乗せて空を移動する乗り物です。遠くにある離発着所でも、大空を飛ぶため移動時間が短縮でき、渋滞に巻き込まれることもありません。

離発着所の前後は、自動車や電車で目的地へ向かうことになるのですが…客席のポッドが交換式になっていると、EVのスケート(電池と車輪だけ)に乗っけてシャトルのようになるので、人がいちいち乗り換える必要がなくなり効率的です。

入れ物だけ交換する航空機

それを実現させようとしているのが、デトロイトのASX(Airspace Experience Technologies)。彼らの「Sigma-6」は、モジュラー式の客席用ポッド貨物用ポッドをスケートで運び、翼とローターのユニットと合体させます。

Video: ASX/vimeo

試作品が出来ている

構想だけの話かと思いきや、すでにプロトタイプが作られており実現まであと1歩って感じです。コンテナは近場であればトラックや船に載せ替える必要がないので、労力や燃料も節約できますね。

Video: ASX/vimeo

ポッドの最大積載量は907kgで、人間なら6~8人乗り。1200馬力で最高時速400kmで空を飛ぶようになります。

200kWhで交換式のバッテリーは翼ではなくポッドに搭載されており、240kmの距離を移動できる設計なのだとか。交換もすぐ行えるので、充電を待たされずに済みます。

商用だけではない

連邦航空局の認証や資金調達などが上手くいけば、2025年から生産を始め、軍用緊急輸送用の利用も見据えています。

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Image: ASX

機能面だけでなく、デザインでもかなり未来の乗り物感がありますよね。ついでに言うと、他社が作る同様のeVTOLも同じ規格のポッドが脱着できるようになると、さらに便利だと思います。

プロペラではない。ジェットエンジン10基搭載のVTOL機「JETRACER」

ZAPATA社が垂直離着陸機に10基のマイクロターボジェットを搭載した「JETRACER」を発表。

https://www.gizmodo.jp/2022/08/zapata-jetracer.html

Source: vimeo (1, 2), ASX via NEW ATLAS